国产精品天干天干,亚洲毛片在线,日韩gay小鲜肉啪啪18禁,女同Gay自慰喷水

歡迎光臨散文網(wǎng) 會員登陸 & 注冊

【GPT機翻】戰(zhàn)國小町苦勞譚 (戦國小町苦労譚)- 109 [千五百七十三年 八月中旬]

2023-04-16 23:55 作者:愛吃果凍的沙耶  | 我要投稿

書名 戰(zhàn)國小町苦勞譚

-------------------------------------------------------------------

作者: 夾竹桃

原作:http://ncode.syosetu.com/n8406bm/

翻譯工具:ChatGPT

*機器輸出的翻譯結(jié)果UP未做任何修正,僅供試閱。標(biāo)題章節(jié)號為原翻譯版的順延。*

-------------------------------------------------------------------

千五百七十三年 八月中旬 (*原文網(wǎng)頁序列號 - 126)

靜子の目論見通り、明智軍の後方に靜子軍本隊が追従し、靜子と竜騎兵、護(hù)衛(wèi)だけが光秀と共に行動するという形で朝倉軍を追撃することとなった。


按照靜子的計劃,靜子軍主力隊跟隨明智軍后方,靜子、龍騎兵和護(hù)衛(wèi)與光秀一起追擊朝倉軍。


互いに共闘の経験がない為、無用の混亂を避けるために前後に分けて配したというのが光秀の言だが、この狀況へ持ち込んだ手柄は明智軍に在りと信長が認(rèn)めているのだ、戦功を得る機會は優(yōu)先的に與えられて然るべきであった。


光秀認(rèn)為互相沒有共同戰(zhàn)斗的經(jīng)驗,為避免無謂混亂,前后分配部隊是明智軍的功勞,但信長認(rèn)為,明智軍是導(dǎo)致這種情況的罪魁禍?zhǔn)?,?yīng)優(yōu)先給予戰(zhàn)功獎勵的機會。


しかし、この布陣も靜子にとっては好都合であった。勢いに乗った勝ち戦とは言え、白兵戦となれば兵の損耗は避けられない。


然而,這種布陣對靜子來說也是一個好機會。盡管在士氣高漲的背景下獲得了勝利,但如果是白刃戰(zhàn),兵力損失是無法避免的。


既に勝敗が決した消化試合で僅かの手柄を立てるためだけに、苦心して育て上げた兵を擦り減らしたくは無かった。


她不想為了贏得微不足道的功勞而消耗了辛苦培育的兵力,這場已經(jīng)獲勝的消耗性比賽已經(jīng)結(jié)束了。


猛追する明智?靜子軍だったが、越前と近江の國境(くにざかい)付近で、その足が止まった。道が二手に分かれており、どちらを朝倉軍が通ったのか判斷しかねたためだ。


明智和靜子的軍隊猛烈追擊,但在越前和近江的邊境附近,他們的步伐停了下來。由于道路分歧,無法判斷朝倉軍究竟走了哪一條路。


史実においては、義景が刀根坂を通って疋壇(ひきだ)城を目指したとされるが、既に史実とは別の道を進(jìn)んでいるため、史実通りに刀根坂を選んだと言い切れないでいた。


雖然史實上,義景被認(rèn)為經(jīng)過刀根坂前往疋壇城,但由于他們已經(jīng)走了另一條路,不能斷言他們選擇了與歷史相符的刀根坂。


それならばと地面に殘された足跡で判斷しようともしたが、どちらの道にも大勢の人間が通ったと思わしき無數(shù)の真新しい足跡が殘っており、判斷の材料とはなり得なかった。


然后,他們試圖根據(jù)留下的腳印來判斷,但無論哪條路都留下了許多看似是大批人的新鮮腳印,無法成為判斷的依據(jù)。


(戦術(shù)的に考えても史実通り疋壇城と敦賀城のある刀根坂方面を選ぶと思うんだけど、追い詰められて道を間違えた可能性もあるよねえ)


(從戰(zhàn)術(shù)上考慮,我想他們會選擇通往疋壇城和敦賀城的刀根坂,但是追逼之下,也有可能會走錯路)


神懸かり的な勘の冴えを見せる信長が居ない以上、大將である光秀が判斷を下すべきなのだが、彼は未だに結(jié)論を出せずにいた。


除非有具備神奇直覺的信長在場,否則大將光秀需要做出判斷,但他仍然沒有得出結(jié)論。


貴重な時間をいたずらに費やしているその場に、雑兵たちの恐怖に駆られた悲鳴が屆く。敵襲かと身構(gòu)えもしたが、困惑した雰囲気があるだけで戦闘の気配はない。


在這個浪費時間的場合,士兵們被恐懼所驅(qū)使,傳來了驚呼聲。雖然做好了戰(zhàn)斗的準(zhǔn)備,但只有困惑的氛圍,沒有戰(zhàn)斗的跡象。


兵士たちの海を割るようにして近づいてくる人影が見え、それは下馬すると得物を馬に立てかけ、無手で歩み寄ってきた。


可看見一道道士兵們猶如劈海迎面而來的身影,而當(dāng)他們下馬并將戰(zhàn)利品靠放在馬上時,孤身一人地走了過來。


「よお! こんなところでいつまで油を売ってるんだ?」


“嘿!你們什么時候才會結(jié)束這個地方的油水生意???”


耳慣れた聲に光秀や靜子も肩の力を抜いたが、相手が近寄るに連れてその異様な姿が明らかになった。聲の主は越前への近道となる椿坂へ通じる道からやってきた長可であった。


在聽到熟悉的聲音后,光秀和靜子也松了一口氣。然而當(dāng)對方走近時,奇異的外貌變得分外明顯。發(fā)出聲音的人是通向越前的椿坂的道路上來的長可。


しかし、その風(fēng)貌は近づく程に濃密となる血臭と、未だに湯気を立てる血脂でてらてらとぬめり光る甲冑により、およそ人だと思えぬ風(fēng)體をしていた。


隨著他的靠近,那濃烈的血腥味和仍然散發(fā)出蒸汽的血脂,使得那被粘乎乎地閃光著的鎧甲身軀,已經(jīng)看不到的樣子了。


頭から血と內(nèi)臓を被ったかのような有様を見て、殆どの人間は絶句してしまい口を開けなくなっていた。


審視他從頭到腳被血液和內(nèi)臟覆蓋的模樣,幾乎所有人都被嚇呆了,無言以對。


「殘念だが、朝倉軍本隊はこっちを選ばなかったようだ」


“很遺憾,早川總隊會沒有選擇這里吧?!?/p>


自分の後ろを指さしつつ、長可は不敵に笑う。


長可指著自己的背后,神氣十足地笑著。


「朝倉軍は椿坂へは向かっていないと見て相違ないか?」


“你認(rèn)為早川軍沒有向椿坂方向行進(jìn),是這樣嗎?”


光秀が確認(rèn)を兼ねて念を押す。長可は戦意に高揚した兇相を浮かべて斷言する。


光秀再次確認(rèn)。長可帶著高昂的戰(zhàn)意,斷言道。


「ここを通れた(??????)朝倉兵はいない(???????)」


“可以通過這里,早川軍不會來?!?/p>


本人の言通り朝倉軍本隊ではないにせよ、少なくない人數(shù)の足跡があったにも関わらず長可は斷言した。


長可斷言不是早川總隊,但有相當(dāng)數(shù)量的人留下了腳印。


今も甲冑から滴る返り血と、彼が殘した真っ赤な足跡を見て誰も異論を唱えられなかった。


看著甲胄上還殘留著紅色的血跡,以及他留下的鮮紅足印,沒有人有異議。


「ならば敵は椿坂ではなく、刀根坂を通り撤退しているはず。味方の城へ逃げ込まれる前に追撃を掛けるぞ!」


“那么敵人不是朝露坂,而是通過刀根坂撤退了。在他們逃到盟友的城堡之前,我們要追上他們!”


判斷の材料を得た光秀は迷わなかった。今は一刻も早く朝倉軍に追いつく必要がある。光秀の號令を受けた明智軍は、隊列を整えると刀根坂を目指し始める。


光秀已經(jīng)下定了決心,他需要盡快追上早川軍。明智家軍接收到命令,在整裝待發(fā)后朝刀根坂進(jìn)發(fā)。


「お疲れ様。あの暴風(fēng)雨の中、良く先回りできたね」


“辛苦了。在那場暴風(fēng)雨中,你們很好地超越了我們?!?/p>


信長が大嶽城を攻めていた頃、慶次と長可は手勢を率いて朝倉軍の陣を突っ切り、背後に駆け抜けていた。


當(dāng)信長攻打巖閣城時,慶次和長可領(lǐng)著手下突破了早川軍的營地,并猛沖向了他們的背后。


夜間の暴風(fēng)雨により見張りが減っていたとはいえ、露見すれば包囲され殲滅されたであろう決死の行動だ。


盡管由于夜間暴風(fēng)雨,值班人數(shù)減少,但若被暴露,他們也將決然行動,遭受包圍和殲滅。


見事朝倉の監(jiān)視を潛り抜け、彼らはこの分岐點に先んじて到達(dá)していた。しかし、彼らもここで靜子達(dá)と同じ命題に頭を悩ませることになる。


他們成功地躲過了朝倉的監(jiān)視,在這個分岔路上比他們提前到達(dá)。然而,他們也將面臨與靜子等人一樣的命題。


二つに一つと山を張り、椿坂の奧で陣地を構(gòu)築して待ち伏せした。


他們在山的兩側(cè)設(shè)下伏擊,在椿坂深處筑起陣地。


生憎とハズレを引いてしまい、彼らは本隊から落伍した兵士たちを倒し盡し、追撃してくるであろう味方へと正解のルートを示すべく合流したのだ。


遺憾地,他們沒有碰上自己的軍隊,而是與落隊的士兵戰(zhàn)斗并合流,以向即將追擊的盟友展示正確的路線。


潰走している朝倉軍からすれば長可を前にした時の絶望は想像を絶するものがあったであろう。


對正在潰逃的朝倉軍來說,當(dāng)他們面對長可時,絕望的心情無法想象。


背後から猛追しているはずの織田軍が、前方からも現(xiàn)れた。行くも地獄、戻るも地獄ならばと前方突破を図った兵たちは悉(ことごと)く息絶えた。


他們試圖沖破前方以脫離猛追的織田軍,但后方也出現(xiàn)了敵人,前進(jìn)是地獄,后退也是地獄。所有的士兵都死了。


冷靜に彼我の戦力差を比較出來ていれば、自軍の方が優(yōu)勢であると理解できたであろうが、恐慌狀態(tài)に陥った兵士たちは武具を投げ捨てて逃げ出した。


如果冷靜地比較雙方實力差異,他們會理解自己的軍隊更強大,但陷入恐慌的士兵們投擲武器逃跑了。


後方へと逃げようとする先頭集団と、追い立てられて必死になっている後方集団が激突し、彼らの混亂は頂點に達(dá)した。


前方逃走的一隊人和后方拼命追趕的一隊人相撞,他們的混亂達(dá)到了頂點。


同士討ちすら始めた朝倉軍を相手に、慶次や長可達(dá)は鎧袖一觸勝利をもぎ取った。


面對朝倉軍甚至開始內(nèi)部混戰(zhàn),慶次和長可取得了勝利。


「これから朝倉軍本隊を叩くけど、來る?」


"接下來我們將攻擊朝倉軍的主力,你來嗎?"


本來ならば靜子も光秀と共に移動しなければならないが、長可達(dá)に次の指示を與える必要があった。とは言え、彼らには各自の裁量で動くことが許されていた。


靜子本來也應(yīng)該和光秀一起移動,但她需要給長可等人下一步的指示。但是,他們被允許根據(jù)自己的裁量行動。


「行く、と言いたいところだが、流石に疲れた。俺は良くとも兵たちが疲労困憊だ。俺と慶次たちは兵を伴って、一度本陣に戻る。お前は朝倉をしっかりと滅ぼしてこいよ」


"雖然我想去,但我實在太累了。不管怎樣,我們和慶次會帶著士兵一起回到營地。你要好好干掉朝倉哦。"


「判った。襲撃してくる朝倉兵はいないと思うけど、一応気を付けてね」


"好的。雖然我認(rèn)為朝倉軍不會再出現(xiàn),但還是要小心點啊。"


「おう。大休止をとったあと、全員で移動する。なーに、朝倉兵を見かけたら叩き殺しておくよ」


"好了,大休息后,我們一起移動。如果看到朝倉的士兵,咱們就消滅他們。"


「ほどほどにね」


「適可而止吧」


そう言うと靜子は馬首を巡らせて去っていった。


靜子這樣說著,轉(zhuǎn)過馬頭離開了。


彼女が去ってから暫く間を置いて、ようやく慶次たちや長可の兵士も追いついてくる。彼らも長可程ではないにせよ、全身を返り血で真っ赤に染めていた。


等她走后,經(jīng)過一段時間,慶次和長可的士兵們終于趕上了。他們雖然沒有長可那樣的大規(guī)模,但全身都被鮮血染得通紅。


「おっと、少し遅かったか。ま、ここらで休憩したら陣に戻って寢るとするか」


「哦,可能有點晚了。好吧,在這里休息一下,回陣地去睡覺吧?!?/p>


「流石に疲れたな。どうせ逃げるなら越前まで一気に逃げると思ったんだがな」


「真累啊。如果要逃跑,我想一口氣逃到越前?!?/p>


「當(dāng)てが外れたな。雑兵ばかりで本隊は逆へ向かったんだろう」


「估計是猜錯了,只有雜兵,主隊可能朝相反的方向走了吧。」


「次があれば今度は外さないさ」


「下次一定不會失算。」


そんな事を口々に言い合いながら、彼らは自陣へと戻っていった。


他們這樣說著,回到了自己的陣地。


しかし、彼らは気づいていなかった。旗印すら真っ赤に染まり、敵味方が判別できない血塗れの軍団が迫ってきた場合、陣を守る兵士たちがどのような行動をとるかを。


然而,他們沒注意到,如果有一個旗幟被染成鮮血紅色,使得無法區(qū)分?jǐn)澄业膱F(tuán)隊逼近他們的陣地,守衛(wèi)陣地的士兵會怎么做。


攻撃する素振りも無くゆっくり近づく血塗れの集団を訝しみ、威嚇射撃をされて初めて旗印の慘狀に気が付き、予備の物と差し替えることであわや同士討ちという狀況は回避された。


對于緩慢接近的被血液弄臟的隊伍,沒有攻擊的意圖,被視為威脅,他們進(jìn)行了威懾性的射擊。只有當(dāng)他們注意到旗幟的慘狀時,才避免了同歸于盡的情況。


一方、光秀と靜子は朝倉軍を追って夜闇を疾駆していた。


另一方面,光秀和靜子正在追趕朝倉軍,疾馳在夜色中。


背後から刻一刻と迫る軍勢に退卻を諦めた山崎長門守(やまざきながとのかみ)など、數(shù)少ない武將たちは幾度か反転し、織田軍へ果敢に挑みかかった。


山崎長門守等少數(shù)武將,在敵軍一步步接近的情況下,放棄了撤退,勇敢地向織田軍發(fā)起了進(jìn)攻。


この決死の反撃には、さすがの明智軍も腳を止めて応戦し、本隊への追撃の手を遅らせざるを得なかった。


這場決死的反擊令明智軍隊也不得不停下腳步進(jìn)行應(yīng)戰(zhàn),追擊敵人的主力部隊的計劃被迫延遲。


しかし、追われ続けて消耗しきった殿軍では勢いに乗っている明智軍に敵うはずもなく、ついには山崎も討ち取られた。


然而,在被追逐并徹底耗盡體力的殿軍士兵們面前,無法抵擋明智軍的攻勢,最終山崎也被擊敗。


殿軍が文字通り命を賭して稼いだ時間も虛しく、朝倉軍が刀根坂の中ほどに差し掛かった頃、靜子達(dá)はついにその尻尾に噛み付いた。


殿軍費盡全力換來的時間最終毫無意義,當(dāng)朝倉軍走到刀根坂的半路時,靜子等人終于追上他們的尾巴。


彼らを打ち破れば殘るは義景と僅かな兵のみとなる。


如果他們擊敗了他們,只剩下義景和少量的兵士。


しかし、腐っても最後まで義景に付き従った家臣達(dá)は腰が據(jù)わっていた。最早撤退が葉わぬと知るや反転し、靜子達(dá)を逆に食い破らんと襲い掛かった。


然而,那些一直跟隨著義景的家臣們卻穩(wěn)如泰山。他們知道已經(jīng)沒有退路,于是反轉(zhuǎn)軍陣,向靜子等人展開攻擊,試圖吞噬他們。


決戦の舞臺は切り立った崖に左右を挾まれた隘路。満足に軍を橫展開できないが、それ故に寡兵の不利を覆せる好立地でもあった。


決戰(zhàn)的舞臺是被陡峭懸崖所環(huán)抱的狹隘之路。這里雖然無法展開完整的軍陣,但這也是一處能夠利用地形優(yōu)勢掩蓋兵力不足的好地方。


「弐式カ弾(貫通弾)を裝填。合図とともに斉射せよ」


"準(zhǔn)備穿甲彈。聽令,齊射!"


靜子は信玄から受け継いだ軍配を天高く掲げた。進(jìn)路が制限される一本道という事は、新式銃の特殊弾種の貫通弾及び散弾が最も効果を発揮する地形だ。


靜子高舉著從信玄那里傳承下來的軍棋。這是一條道,前進(jìn)路線受到限制,因此新式槍的特殊彈藥,穿甲彈和散彈,將在此地形中發(fā)揮最大的效果。


「斉射!」


"齊射!"


軍配が振り下ろされると同時に雷鳴にも似た銃聲がこだました。弐式カ弾は人體相手にもその貫通力を遺憾なく発揮し、予想以上の戦果を叩きだした。


軍棋一揮,驟然間驚雷聲般的槍聲響起。穿甲彈充分發(fā)揮了其對人體的穿透力,取得了超乎預(yù)期的戰(zhàn)果。


銃弾が貫通した事により即死は免れたものの、最前列に負(fù)傷兵の山が出來上がり、その後ろに死體の山が築かれた。


雖然并非立即致死,但前排已經(jīng)形成了傷兵的山,死亡人數(shù)也逐漸增加。


死體の山は心を鬼にして踏み越えられても、負(fù)傷者を踏み殺すことは容易ではない。必然的に突撃は勢いを失い、朝倉兵は最後の機會を逸してしまった。


山一般的尸體雖然能夠充滿無情,但踏死受傷者卻并不容易。突擊的沖勢不可避免地減弱,朝倉軍錯過了最后的機會。


一瞬だけ躊躇したが、靜子は頭(かぶり)を振って迷いを斷ち、更なる掃射を命じた。再びの轟音とともに、団子狀につかえていた集団がバタバタと倒れ伏した。


瞬間的猶豫后,靜子搖了搖頭,確定下了進(jìn)一步掃射的命令。再次的轟鳴中,密密麻麻的敵軍被打倒在地。


完全に勢いを失った朝倉軍へ、光秀率いる主力部隊が躍りかかった。


光秀率領(lǐng)著主力部隊向完全失去戰(zhàn)斗力的朝倉軍發(fā)起猛攻。


流石は光秀の主力部隊だと靜子は思った。激流を遡行する魚のように、敵兵を踏みしめ、切り裂きながら戦線を押し上げた。


靜子深感這正是光秀的主力部隊。他們掃蕩戰(zhàn)線,像一條游回逆流的魚,踩死敵兵,斬殺他們。


士気に加えて、兵裝も練度でも上を行く明智軍は、當(dāng)たるを幸いに敵陣を切り刻んだ。朝倉軍は真正面から食い破られ、武將たちも櫛の歯が欠けるように討ち取られていった。


明智軍的士氣和裝備皆超過朝倉軍,只要有機會便用刀橫掃敵陣。朝倉軍的陣線被直接攻破,武將們也像梳齒的齒缺般一個接一個被斬殺。


刀根坂の戦いにおいて、朝倉軍は朝倉道景や北莊城主の朝倉景行などの一族衆(zhòng)、山崎吉家や河合吉統(tǒng)ら有力武將もを失い、朝倉軍の中核を成す部隊は壊滅の憂き目にあった。


在刀根坂之戰(zhàn)中,朝倉軍失去了朝倉道景、北莊城主朝倉景行等家族成員,以及山崎吉家、河合吉統(tǒng)等有力武將,核心部隊被摧毀。


後の首実検において判明するのだが、かつて信長に攻め落とされた稲葉山城元城主?斎藤龍興もこの戦いで命を落としていた。


在之后的首実檢中,發(fā)現(xiàn)曾被信長攻克的稻葉山城主齋藤龍興也在這場戰(zhàn)斗中喪生。


この戦いで義景を見た者はおらず、明智軍と靜子軍は事前の取り決め通り、僅かな兵を殘して主力部隊は義景を追った。


沒有見過義景的人參加了這場戰(zhàn)斗,智冠軍和靜子軍按事先約定留下少量兵力,主力部隊追逐義景。


目指すは義景のみという意見が一致していた光秀と靜子は、最低限の休息すら惜しんで追撃を行った。


光秀和靜子都認(rèn)為他們的目標(biāo)只是義景,他們追擊而不惜最低限度的休息。


この神速ともいうべき行軍が功を奏し、疋壇城に逃げ込んだ義景は一乗谷を目指すこと葉わず包囲された。


這次神速的行軍產(chǎn)生了效果,躲到疋壇城的義景未能實現(xiàn)他的目標(biāo),他被包圍了。


直接戦闘をしていない靜子軍の後方支援部隊は、到著すると同時に一乗谷へ通じる道と、琵琶湖側(cè)へと抜ける道の両方を完全に封鎖した。包囲の完成を待って、光秀が調(diào)略を開始した。


靜子軍的后方支援部隊并沒有直接參加戰(zhàn)斗,一到達(dá)便全面封鎖了通往一乘谷和琵琶湖一側(cè)的道路。等待包圍完成后,光秀開始策劃。


彼が敵に伝えた內(nèi)容は『義景が降伏するならば、家臣たちについても無下にはしない。しかし、この一度きりの勧告を蹴って抗戦を選ぶ場合、女子供を問わず皆殺しにする』であった。


他向敵人傳達(dá)的內(nèi)容是:“如果義景投降,家臣們也不會被不公平對待。但如果拒絕這一次的建議而選擇對抗,不論男女老幼都會被屠殺?!?/p>


城攻めには時間と多くの兵力を要する。増援の來ない絶望的な籠城をしている朝倉軍には、力攻めよりも恫喝を含めた調(diào)略の方が効果的であると光秀は考えた。


城門攻打需要時間和大量兵力。光秀認(rèn)為對于朝倉軍這種絕望的守城,威懾(包括恐嚇)比強行進(jìn)攻更有效。


そして、その効果は覿面だった。城から見える範(fàn)囲を靜子軍に任せ、明智軍が背後で多くの軍旗を掲げて実數(shù)よりも多く見せかけた結(jié)果、朝倉軍の戦意は折れた。


事實證明,這種威懾效果極佳。靜子軍負(fù)責(zé)城門范圍內(nèi),而明智軍在后方豎起了許多軍旗,看起來比實際兵力多,結(jié)果朝倉軍的戰(zhàn)意被擊破。


時を置かずして朝倉義景、義景の側(cè)近である鳥居(とりい) 景近(かげちか)、高橋(たかはし) 景業(yè)(かげあきら)、疋壇城城主?疋壇六郎三郎らが城門から出てきた。


不久之后,朝倉義景、義景的親信鳥居景近、高橋景業(yè)、疋壇城城主疋壇六郎三郎從城門出來。


當(dāng)の義景は城の中で切腹をするつもりであったのか、甲冑を身に著けていなかった。目論見通り義景を生かしたまま確保できたことに、靜子はホッと胸をなでおろしていた。


當(dāng)?shù)牧x景原本打算在城內(nèi)切腹,因此沒有穿上盔甲。靜子如愿以償?shù)乇W×肆x景的性命,松了一口氣。


「朝倉家當(dāng)主、朝倉左衛(wèi)門督(さえもんのかみ)殿とお見受けする。相違ないか?」


"現(xiàn)在介紹朝倉家的當(dāng)主,朝倉左衛(wèi)門督大人。沒錯吧?"


憔悴しきり人相すら変わっていたため、光秀が念のため確認(rèn)を取った。義景は諦観を浮かべつつも、しっかりと光秀を見返して頷いた。それを受けて光秀は靜子に目配せをした。


由于義景疲憊不堪,面容發(fā)生了變化,光秀特地進(jìn)行了確認(rèn)。義景雖然已經(jīng)放棄,但仍然向光秀點了點頭??吹竭@一幕,光秀向靜子做了個眼色。


靜子は無言で大きく軍配を振り、それに合わせて城を包囲していた靜子軍は、包囲を解いて靜子の背後に整列した。道を封鎖していた者たちも、封鎖を解除して戻って來ていた。


靜子默默地?fù)u了搖大的軍事儀式,包圍城池的靜子軍解除了包圍,騰出地方整理隊形。封鎖道路的人趁機解除了封鎖,回到了原來的地方。


「お約束通り、包囲は解除しました」


"如約,我們解除了包圍。"


光秀の宣言と共に、追い付いて來ていた靜子本軍は朝倉兵の武裝解除と撤収準(zhǔn)備を開始した。


光秀宣布后,靜子本軍趕來幫忙,朝倉軍開始解除武裝,準(zhǔn)備撤離。


後は一乗谷城を殘すのみだが、當(dāng)主である義景が降伏した以上、もはや彼らに抵抗できる力は無かった。


目前只剩下一乗谷城了,但由于城主義景已經(jīng)投降,他們沒有足夠的力量抵御。


光秀は織田軍に疋壇城での武裝解除と開放を任せ、一乗谷城へと向かう軍を再編成する。


光秀把織田軍放在比弗蒂城,解除武裝并釋放囚犯,重新組織部隊前往一乘谷城。


広大な城下町を抱える一乗谷城へ大勢で乗り込み、雑兵たちが暴走しては堪らないため、確実に統(tǒng)制が取れる人員を選ぶ必要があった。


一乘谷城擁有寬廣的城市,需要選出能夠確保整個城市被控制的人員進(jìn)行入城。


「高徳院さえ捕縛出來れば、もはや越前は陥落したも同然」


"只要捕捉到高德院,越前就陷落了。"


高徳院とは義景の母親の名である。他にも小少將や義景の次男?愛王丸など義景の血族を捕縛すれば、朝倉家は滅んだも同然となる。


高德院是義景的母親的名字。捕獲其他人物,如小將們和義景的次子愛王瑪爾等義景的血親,朝倉家也將奄奄一息。


だが靜子はそれらの人物より義景の娘四葩(よひら)を最重要人物と考えていた。史実では彼女は一乗谷から逃亡すると、そのまま石山本願寺へ逃げ込んだ。


但是,靜子認(rèn)為義景的女兒四葉是最重要的人物,甚至比這些人都重要。據(jù)史實,四葉逃離了一乘谷并逃到了石山本愿寺。


そして兼ねてからの約定通り、本願寺顕如の長男?教如と結(jié)婚したと言われている。


據(jù)說她最終按照之前的約定與本愿寺的顕如長子?教如結(jié)婚了。


その後、顕如や教如に対して、四葩がいかなる話や願いをしたか不明だが、一年後に越前で一向一揆が勃発する。この時、信長に寢返った朝倉家の殆どが討ち死にしている。


之后,不清楚四葩跟顕如或教如說了什么話或許愿,但一年后在越前爆發(fā)了一向一揆。這時,投靠信長的朝倉家大部分都被殺死了。


「明智様、宜しいでしょうか」


"明智先生,您覺得怎么樣?"


一乗谷へ向かう準(zhǔn)備をしている光秀に、靜子は聲をかけた。光秀は連戦による疲労を見せず、靜子へと向き直った。


靜子對準(zhǔn)備前往一乘谷的光秀說道。光秀沒有表現(xiàn)出因連續(xù)戰(zhàn)斗而疲憊,而是轉(zhuǎn)向靜子。


「実は、ご相談したいことがございます」


"實際上,有一件事我想請教您。"


靜子はここに來るまで考えていた事を光秀に打ち明けた。最初は驚いていた光秀だが、靜子の話を聞き終えると顎に手を當(dāng)てて考える。


靜子告訴了光秀自己在來這里之前考慮的事情。一開始光秀很驚訝,但聽完靜子的話之后,用手托著下頜思考。


「……確かにそちらの方が宜しいでしょう。上様も茶器を手に入れる為、と言えば焼き討ちをせずともお咎めにはなりますまい」


"……確實那邊比較好。如果我們能為了得到茶具而避免焚毀豈不是最好。"


靜子の話とは、史実において実施された、一乗谷焼き討ちを遅らせることだった。


靜子的話是關(guān)于實際上實施過的推遲一乘谷焚毀的計劃。


一乗谷には多くの文化財や歴史的に貴重な資料が殘っている。現(xiàn)在でも焼け跡から茶器が出土しているため、當(dāng)時から多くの茶器が存在していたと推測される。


一乘谷保有許多文化財和歷史資料?,F(xiàn)在,從焚燒遺跡中仍有茶具出土,因此可以推測那時也存在許多茶具。


本音を言うならば文物の保護(hù)を抜きにしても、一乗谷の焼き討ちを回避したかった。一乗谷は越前文化の集結(jié)地であるため、これを焼き払えば越前の民に大きな禍根を殘すことになる。


說出實話,即使拋開文物保護(hù),也希望避免一乘谷的焚毀。因為一乘谷是越前文化的聚集地,如果將其燒毀將給越前的民眾留下巨大的禍根。


しかし、一乗谷は朝倉家の象徴でもあるため、その崩壊を世に広く知らしめるためにも、一乗谷の焼き討ちは不可避の出來事であった。


然而,一乘谷也是朝倉家的象征,因此,要讓世人知道其崩潰是不可避免的焚毀一乘谷是可行的。


この引き伸ばしに信長が難色を示すことは判っていたが、茶の湯の価値を高めたい信長としては茶器の保護(hù)を謳えば、暫くならば我慢もしてくれるだろうと言う目算があった。


明白信長會對這個延遲計劃表示困難。但是,信長希望提高茶道的價值,如果宣傳文物保護(hù),信長暫時可能也會忍耐。


最終的には史実通り城下町を含めて灰燼に帰すのだろうが、それでも靜子は最低限の文化財を保護(hù)し終えてからにしたかった。


最終,城下町也將化為灰燼,但靜子仍然希望先保護(hù)最起碼的文化財。


「そちらについては既に上様宛の文を用意しております。恐らく文だけで問題ないとは思いますが、萬が一の事もありますので」


"關(guān)于那方面,我已經(jīng)為主上準(zhǔn)備好了信函。雖然可能只憑借信函就能解決問題,但也有可能會出現(xiàn)萬一情況。"


「では、上様への対応はお願いします。こちらは兵が略奪しないよう監(jiān)視の目を強めます。名物の保護(hù)は、私としても重要だと考えます」


那么,關(guān)于上閣下的事情請您處理。我們會加強監(jiān)視以確保士兵不會掠奪名物。我覺得名物的保護(hù)也非常重要。


現(xiàn)時點では一乗谷に火を掛けない。文化財を最初に運び出し、信長には茶器を捜索していると説明する。


目前不點火一乘谷。我們首先要把文物搬走,并向信長解釋我們正在搜尋茶具。


実際に並行して茶器の回収も行い、見つかった茶器を信長に送れば、信長も靜子達(dá)の願いを無下にはしないと考えた。


實際上同時也在尋找茶具并準(zhǔn)備把找到的茶具送給信長,因為他不應(yīng)該無視靜子等人的要求。


「ではそれでお願いします」


"那么就這樣吧。"


靜子と光秀は価値観を共有できた手ごたえを感じていた。


光秀與靜子感到他們能夠共享價值觀。


光秀と靜子が義景を捕らえる少し前、信長は小谷城付近に敷かれた本陣へと戻っていた。


光秀和靜子在圍捕義景不久之前,信長已經(jīng)返回到小谷城附近的本陣。


彼は既に朝倉が滅んだものと言わんばかりに、越前への抑えとして配していた柴田達(dá)も小谷城包囲へ參加するよう命じた。


他命令柴田等人參加包圍小谷城,似乎已經(jīng)將朝倉家視為已被滅亡的家族了。


織田軍が総力を挙げて小谷城包囲を行っている頃、靜子から文を得た秀吉は自陣に戻ると秀長を呼びつけた。


當(dāng)織田軍全力圍攻小谷城時,秀吉從靜子那里得到了信件,回到營地后召集了秀長。


「はいはい、何のご用でしょうか兄上」


"哦,您有什么事嗎?兄長。"


いつも通りの飄々とした態(tài)度で応じる秀長に秀吉は噛みつかんばかりに詰め寄った。彼は秀吉が何を問いたいのか判っていたが、それをおくびにも出さず素知らぬ振りを通していた。


秀長像往常一樣漫不經(jīng)心地回答,秀吉仿佛咬牙切齒地追問著。雖然他明白秀吉想問什么,但仍裝作不知道。


「お前、靜子に何を差し出した!?」


"你給靜子交了什么東西???"


秀吉は靜子から渡された文を、作戦地図を広げる臺に叩きつけるようにして叫ぶ。秀吉が激昂するのも仕方ない、靜子の文には小谷城に関する機密情報が記されていた。


秀吉把靜子交給他的信件砸在地圖展示的桌子上大喊大叫。靜子的信里包含了小谷城的機密情報。


付近一帯の詳細(xì)な地形図に加えて、小谷城の防衛(wèi)設(shè)備の規(guī)模と詳細(xì)が網(wǎng)羅されており、軍事機密を知る內(nèi)通者から得た情報であることが窺い知れた。


除了詳細(xì)的周邊地形圖外,還詳細(xì)記錄了小谷城的防御設(shè)施規(guī)模和詳細(xì)信息,可以看出這是從通敵者那里得到的軍事機密信息。


しかし秀吉が問題としているのはそこではない。これほどの情報を得るために、秀長が靜子に何を差し出したのか、それが秀吉の関心事だった。


但是問題并不在于這里。秀吉想知道的是秀長交給靜子什么,以獲取這么多情報。


「えーっと、少し前に朝倉家の……何でしたっけ」


"嗯,前不久朝倉家的……他是越前大野郡的郡司孫八郎。"


「越前大野郡の郡司を勤めておる朝倉孫八郎だ」


「そうそう、その朝倉孫なにがしを筆頭に何名かが義景を裏切って、織田軍に都合の良いよう兵を動かすから代わりに助命を願いたい、という事を連名で記された文が屆いたでしょう? あれと交換いたしました」


「對了,你們一定收到了那個由朝倉某子為首的幾個人寫成的請愿書吧?他們背叛了義景,調(diào)動軍隊為織田軍方便,希望得到救命的代價。我已經(jīng)與他們交換了那個東西?!?/p>


「アレか……え、アレだけか?」


「那個嗎……呃,就只有那個嗎?」


秀長が靜子に差し出した物を知った秀吉は、余りにも取るに足りない物だったことに拍子抜けしてしまう。


秀長遞給靜子的東西,讓秀吉感到十分失望,因為那是無足輕重的東西。


裏切りの証拠とは言え、助命の嘆願書の使い途など秀吉には思いつかず、彼の中ではゴミと位置付けられていた。


盡管是背叛的證據(jù),但秀吉并沒有想到嘆願書的用途,將其歸為垃圾。


「おそらく義景や越前の民が抱く恨みを誘導(dǎo)するために用いるのでしょう。自分達(dá)を負(fù)かした相手よりも、裏切った味方の方が憎悪を向ける相手としては適していますから」


「大概是為了引導(dǎo)義景和越前的人們的仇恨吧。畢竟背叛了自己的同伴比敗給對手更容易引起憤怒?!?/p>


「なるほどな。しかし、嘆願書を受け取った上で、それを反故にするというのも極まりが悪いのう」


「嗯,確實。但是接受了嘆願書,然后拋棄它,那也太過分了吧?!?/p>


「何を仰います、兄上? 助命の嘆願書とやらは何処にありますか? ここに無い以上は、我々の手元には屆かなかった。それで良いではありませんか。朝倉討伐における最大武功は明智殿で確定です。ならば朝倉の一族衆(zhòng)を助けたところで、我々に利などありますまい。連中がどうなろうと我々は関知しないのが上策でしょう」


「您所說什么,大哥?救命的嘆願書在哪里?既然沒有,那我們也無法接收。明智殿已經(jīng)具有討伐朝倉的最大功績了。所以即使救助朝倉一族,我們也不會有任何好處。最好不要關(guān)心他們會怎樣?!?/p>


「まあ、そうだな」


「嗯,也對。」


秀長の言に一理を認(rèn)めた秀吉は、これ以上嘆願書について考える事を放棄した。彼は靜子から受け取った文を整理し、軍議用に広げた地図と並べて見比べる。


秀吉認(rèn)可了秀長的話,放棄了對嘆願書的進(jìn)一步考慮。他整理了靜子給他的信件,與展開的地圖一起比較。


「ならば我々は小谷城を落とす事に全力を盡くそう。この情報があれば當(dāng)てずっぽうではない博打が打てる。今こそ攻め時よ」


「那么,我們就全力攻占小谷城吧。有這個情報,我們不會再盲目出擊?,F(xiàn)在正是最佳攻擊時機?!?/p>


「その通りです、兄上」


「說得對,大哥?!?/p>


秀吉の力強い宣言に秀長は笑みを浮かべて頷いた。


秀長對秀吉的堅定宣言微笑著點頭。


(まさか小谷城に関する機密を流してくるとは、いやはや驚かされる。しかし、どのようにしてここまで詳細(xì)な情報を仕入れたのでしょう。彼女の配下にある間者の動きは把握しているつもりでしたが……ふふっ、まあ良いでしょう。此度は嘆願書程度で兄上に武功を上げる機會が舞い込んできたのです。余計な詮索をして藪を突いた結(jié)果、蛇(足満)が出てきては敵いません)


(竟然流出了有關(guān)小谷城的機密,真是讓人驚訝。但是,她是如何獲得如此詳細(xì)的信息的呢?我本來打算了解她麾下間諜的行蹤的...... 呵呵,好吧。這次我有機會通過請愿書來為我哥哥增加功勞。由于多管閑事而惹禍上身,不敵敵人的意料之外的攻擊)


臺に広げられた文面を追いながら秀長は笑う。今までは一定の距離を保っていたが、今後は積極的に関わる必要があるだろう。なにしろ他の武將たちも靜子への依存度を高めている。


秀長笑著看著展開在臺上的文本。他以前與靜子保持一定的距離,但今后必須積極參與。畢竟其他武將們也越來越依賴靜子。


(一人の女子に大の男どもが夢中になる。事情を知らぬ人間からすれば、色戀沙汰に狂った愚か者にも見えるでしょう。しかし、ここにしか活路は無い。この世の常識に縛られぬ靜子殿を取り込めるか否か、それが今後の行方を左右するのです)


(一群成年男子癡迷于一個女孩。對于不知情的人來說,這似乎是一個被戀愛沖昏了頭腦的愚蠢者的故事。但這是唯一的機會。招募靜子,這將決定未來的方向。)


これからの事を考えた秀長は、ますます笑みを深めた。


考慮到未來的事情,秀長的微笑變得更加深刻。


靜子は光秀と共に一乗谷へと入った。一乗谷城を守る將兵や、一乗谷の城下町で暮らす民たちは、織田軍が攻めてくると聞いて慌てて逃げ出していた。


靜子和光秀一起來到一乘谷。聽說織田軍要進(jìn)攻一乘谷城的士兵和一乘谷市民急忙逃跑了。


平時ならば賑わっていたであろう城下町の往來も絶え、民が逃げ出す際に落とした布切れなどが風(fēng)に吹かれて舞い上がり、もの悲しさを強調(diào)していた。


平時,一乘谷的城市交通路線肯定是繁忙的,但現(xiàn)在已經(jīng)不存在了。在人們逃跑時掉下來的布片等在風(fēng)中飛舞,強調(diào)著它的凄涼。


百年の栄華を誇った一乗谷も、こうなってしまえば廃墟にしか見えない。


曾經(jīng)榮耀了一百年的一乘谷如今看起來只是一座廢墟。


「伏兵がいるやも知れませぬ。鳥居殿、無用な殺生を避けるためにも、投降を呼びかけて貰えませぬか?」


「敵軍也許會有伏兵。 鳥居,請呼吁投降,以免殺戮無意義?!?/p>


「承知した」


「明白了?!?/p>


義景の側(cè)近である鳥居が呼びかけるならば、兵も降伏しやすいと光秀は考えた。追い詰められて自暴自棄になった敵兵が、死なば諸共と街に火を放つのを回避したかった。


由光秀認(rèn)為,如果鳥居——義景的重要隨從——呼吁投降,那么軍隊也更容易投降。他們無法承受自己陷入絕境后失控并縱火的后果。


「靜子殿は文化財の保護(hù)をお願いいたす」


「請靜子保護(hù)文化財?!?/p>


「承知いたしました」


「我明白了。」


光秀が役割を割り振り、それぞれが課せられた役割を全うする。


光秀分配了角色,每個人都充分履行了自己的職責(zé)。


靜子は文化財の保護(hù)?回収を精力的に行った。靜子軍の兵士は末端まで統(tǒng)制が取れており、萬が一にも略奪に走る恐れがないため適任であった。


靜子積極致力于文化遺產(chǎn)的保護(hù)和回收。靜子軍士兵都有著良好的紀(jì)律性,因此適合擔(dān)任保護(hù)工作,不會有任何搶劫的風(fēng)險。


実際に靜子軍の手際は抜きんでており、文化財の保護(hù)や、隠れていた將兵の妻子たちの保護(hù)なども手際よく行っていた。


靜子軍確實很有經(jīng)驗,能夠熟練地保護(hù)文化遺產(chǎn),以及保護(hù)藏匿的將士家屬。


続々と集められてくる文化財を見ると、それなりに知識を持つ靜子ですら見た事も聞いた事もないような品が多くあった。


看到文化寶藏陸續(xù)被收集起來,靜子發(fā)現(xiàn)許多陌生的物品,即使是她這樣有相當(dāng)知識的人也沒有見過或聽說過。


「唐物の茶碗とかもあるんだね」


“原來還有唐代的茶碗啊?!?/p>


庭園や建築物など物理的に動かせないもの、もしくは持ち出せないのならいっそと破壊されてしまった物以外が集められてくる。


園林、建筑等無法搬運的物品或無法帶出去的東西都沒有被收集,只有被破壞的物品除外。


中には來歴が判る資料が添えられているものもあったが、大半はどの時代にどのような経緯で持ち込まれたのか不明な物ばかりであった。


一些文物有來源記錄,但大多數(shù)物品的歷史和來源都不清楚。


目當(dāng)てとした茶器の他にも花瓶や壺、絵畫、掛け軸、手紙、書物など回収された品は多岐にわたった。


除了茶具,回收的物品還包括花瓶、罐、繪畫、掛軸、信件、書籍等各種物品。


「中々の品揃えだね」


“真是品種繁多啊。”


「靜子様! そちらは記帳が済んでおりません。お手に取られるなら、こちらの記帳済みの物でお願い致します」


“靜子殿下!這里還沒有記錄。如果您方便的話,請把這邊已經(jīng)記錄過的交給我們。”


靜子は小山のように積まれた書物から一冊を手に取って開いていた。


靜子正從堆積如山的書籍中拿出一本并翻閱。


しかし、文化財の目録を作っている兵から叱られる。ばつの悪い顔を浮かべると、靜子は書物を元の位置に戻して退散した。


然而,她被正在制作文物目錄的士兵呵斥了。她尷尬地笑了笑,將書放回原位,然后離開了。


「怒られちゃった。記録が終わったものから読もうか」


“我被教訓(xùn)了。那就從記錄做完的開始看吧。”


流石に數(shù)が膨大であるため、目録を作り終えた物から一時保管所として徴発した武家屋敷に分別して運びこまれていた。


由于數(shù)量龐大,已經(jīng)制作完目錄的物品被分類運到了臨時倉庫,一個被征用的武家屋敷。


そこに置かれた書物なら、後は梱包して信長の許へと送るだけであり、梱包されるまでは読んでいても問題なかった。


在那里,只需要將書包裝好,然后送到信長那里。在包裝之前,閱讀也不會有問題。


「靜子様、少し宜しいでしょうか?」


“靜子殿下,您有時間嗎?”


そう思って腰を上げた時、靜子に呼びかける小姓が居た。


當(dāng)她準(zhǔn)備起身時,一名小姓叫住了她。


出鼻を挫かれた気分になったが、信長が必要としない文化財は褒美として譲って貰う予定であることを思い出し、後でも良いと考えて靜子は腰を下ろす。


雖然有些失落,但她記得信長不需要的文化寶藏將作為獎勵讓她享受,所以她覺得稍后看也沒有關(guān)系,于是她坐回去了。


「何用ですか?」


"你需要什么?"


「はっ。実は朝倉義景の母、高徳院が靜子様にお目通りを願っておりまして……如何致しましょうか?」


"啊,實際上朝倉義景的母親,高德院向靜子殿下表示想要拜見……該怎么做呢?"


「明智様がお話をされた、と聞いておりますが、私に何の御用でしょうね? まあ、押し問答しても仕方ないですし、お會いしますので、こちらへお通しするよう伝えて下さい」


"我聽說是明智先生跟我談話了,您需要我做什么嗎?嗯,雖然繼續(xù)問答也沒什么用,但我還是愿意見一見面。請告訴他們讓她們進(jìn)來吧。"


「ははっ、直ちに」


"呵呵,當(dāng)然。"


返事をした小姓は、高徳院を呼ぶために踵を返した。暫くして気の強そうな貴婦人と、その後ろに泣きはらした女性が続き、女性の陰に隠れるようにして最も年若い女性が通された。


回答后,侍從轉(zhuǎn)身前去呼喚高德院。過了一會兒,一位氣質(zhì)強大的貴婦人和她身后抽泣不止的女性進(jìn)來了,而最年輕的女性則躲在后面。


靜子は事前に得ていた情報から、気の強そうな貴婦人を高徳院、その後ろが義景の妻?小少將。最も後ろの女性が四葩その人であろうと靜子は察した。


靜子根據(jù)事先得到的情報猜測,氣質(zhì)強大的貴婦人是高德院,后面的是義景的妻子小少將。躲在最后的那個女性則可能是四片。


靜子は掛けていた床幾から立ち上がると、彼女らの代表である高徳院に名乗り、席を勧めた。


靜子從床幾上站了起來,向代表她們的高德院介紹自己,并讓她們坐下。


「私が靜子と申します。どうぞ、お掛けになって下さい。行軍中ゆえ、流石に良い調(diào)度とは申しませんが、地べたに座るよりは良いでしょう」


"我名叫靜子。請坐。因為正在行軍中,沒好的擺設(shè),只能這樣子坐著了。不過這也勝過在地上坐著吧。"


「……お気遣い頂き感謝します」


"……感謝您的關(guān)照。"


高徳院が禮を述べて腰掛けると、呆気に取られていた小少將と四葩も我に返り、慌てて用意された椅子に腰かけた。


高德院表示感謝并坐下后,之前驚訝的小少將和四片也恢復(fù)了鎮(zhèn)定,匆忙坐在準(zhǔn)備好的椅子上。


「御用の前にまずは一杯進(jìn)ぜましょう。毒など入れは致しませぬ。貴女達(dá)を毒殺する必要性がありませんから」


"在說工作之前,先來一杯茶怎么樣?我不會下毒。毒殺你們是沒有必要的。"


そう言うと靜子は手ずから茶を淹れて、先に口に含んで見せた。そのまま同じ急須から茶を注ぎ、三人へと渡していく。


靜子親自泡茶,先喝了一口,然后從同一個急水壺中為三個人提供了茶水。


靜子が毒見をしてみせたが、高徳院は生殺與奪を握られている今、毒殺を疑う必要もないと考え躊躇なく茶を口にした。


靜子示范了一下品嘗茶水,高德院認(rèn)為在她目前被控制的時候沒有必要懷疑毒藥,于是毫不猶豫地喝下了茶水。


小少將と四葩は高徳院の様子を窺いつつ、恐る恐る茶を口にしていた。


小少將和四葩則小心翼翼地喝著茶,緊盯著高德院的神情。


「さて、私にご用と窺ったのですが、どういったご用向きでしょうか? 我が軍の最高責(zé)任者は明智様です。私がどのような判斷をしようと、明智様が否と仰れば、それで決定は覆りません」


"那么,你們找我有什么事呢?我們軍隊的最高負(fù)責(zé)人是明智先生。即使我作出了任何決定,如果明智先生說不行,那就不能更改。"


「率直に訊ねますが、我らはどうなりましょう?」


"坦白地問,我們會怎樣?"


「越前は上様の支配下となり、朝倉家は斷絶となるでしょう。上様は朝倉家に何度も煮え湯を飲まされておいでです。今更、命乞いをしたとて赦しは頂けないでしょう」


"越前將受上方支配,朝倉家將被取締。上方多次被朝倉家打敗,現(xiàn)在即使求饒也不會得到寬恕。"


義景が信長と敵対を表明してから三年。信長は何度も苦汁を舐めることとなり、朝倉が近江にいるだけで抑え役の將兵に軍を割かれた。


自義景公開與信長敵對以來已三年。信長多次嘗到苦果,僅朝倉在近江境內(nèi)就阻止了一部分部隊的出兵。


特に信玄が手掛けた甲斐武田の大遠(yuǎn)征こと西上作戦では、織田家の命運を賭けるまでに至った。


特別是信玄發(fā)起的甲斐武田大遠(yuǎn)征(西上作戰(zhàn)),賭上了織田家的命運。


ここまでの事をしている以上、信長が朝倉家に溫情をかける可能性は限りなく低い。どれほどの財寶を差し出そうとも義景及び、その嫡子の斬首は免れない。


在到達(dá)這一步后,即使朝倉家獻(xiàn)上了多少寶藏,義景及其嫡子也無法幸免于斬首。


「敗者の一族斷絶は亂世の常。ことここに至っては、今更抗おうとは致しませぬ。私がお聞きしたいのは四葩の扱いについてございます」


"戰(zhàn)敗家族被取締在亂世是常事,現(xiàn)在再抗?fàn)幰矝]用了。我想詢問的是對四葩的處理。"


「扱いと仰いましても……」


"處理?"


「おとぼけ召されるな。私は四葩を確実に捕らえよと、貴女が命じたのを存じております。愚息ではなく、四葩を捕らえるよう命じた理由をお教えいただきたい。これから死にゆく者への手向けに、どうか情けを掛けては頂けまいか」


"別逗了。我知道你命令捕獲四葩,不是讓我的兒子,而是讓捕獲四葩。請告訴我是為了什么原因。為死去的人做些事,不妨表示一下憐憫嗎?"


ようやく合點がいった靜子だが、どのように説明したものかと考えあぐねる。


靜子終于明白了,但不知該如何解釋。


靜子は確かに四葩を必ず捕らえるよう命じていた。それは史実を知るが故に、彼女が生きて本願寺へ辿り著くと、後に越前で一向一揆が生じると考えたからだ。


靜子確實命令必須捕獲四葩。因為她知道歷史,知道當(dāng)她走到本愿寺時,越前會發(fā)生一揆。


支配地域での一向一揆が発生すれば鎮(zhèn)圧するのに少なからず犠牲が生じる。


如果在治下的地區(qū)發(fā)生宗教斗爭,將付出不小代價。


これ以上、越前で揉め事を起こしたくないため、靜子は問題の芽を摘む意味で彼女の捕縛を命じた。最悪の場合は、死體でも良いと言い添えて。


為了避免在越前出現(xiàn)更多的紛爭,靜子命令捕獲四葩以消除隱患。在最壞的情況下,甚至可以直接將她殺掉。


その命をどのようにかして知った高徳院が、靜子に本心を訊ねに來たのだ。それを考えれば四葩が靜子を見つめる怯えた目線にも納得がいった。


高徳院得知了這一命令后,來問靜子的真正想法。在這種情況下,四葩望著靜子的眼神也就容易理解了。


「それは四葩殿が本願寺顕如の嫡子と婚姻の約定を結(jié)んでいるからです。本願寺へ逃げ込まれ、顕如の庇護(hù)を受けて一向一揆を扇動されては困るのです。無論、一向一揆を起こされれば、加擔(dān)した一向宗は根絶やしに致します」


“這是因為四葉殿與本愿寺的顕如嫡子締結(jié)了婚姻約定。如果他們在本愿寺尋求避難并獲得顕如的保護(hù),那就會引發(fā)一向一揆,這是我們不愿看到的。當(dāng)然,一旦發(fā)生一向一揆,我們也會將涉案的一向宗徹底消滅。”


「仮に一向一揆が起きたとして、その時越前はどうなりましょう?」


“如果真的發(fā)生了一向一揆,越前會怎么樣?”


「私見ですが、と前置き致します。まず朝倉家を裏切り、織田家へと寢返った者たちが混亂に乗じて討ち取られるのでしょう。その後、織田軍が鎮(zhèn)圧の為に出陣し、一向宗を根こそぎ葬り去ります。長島では理由があって石山本願寺へと帰しましたが、ここ越前での一向一揆にはそうした理由がないため、最後の一人に至るまで徹底的に潰すでしょう。何萬にも及ぶ死者が出ます。無論、一向宗となった越前の民が、です」


“這只是我的個人看法。首先,那些背叛朝倉家轉(zhuǎn)而歸降織田家的人會在混亂中被殺死。然后,織田軍會出征鎮(zhèn)壓一向宗,將他們?nèi)肯麥?。雖然在長島有一些理由可以將一向宗送回石山本愿寺,但在越前發(fā)生的一向一揆沒有那樣的理由,因此會殘忍地痛斥一直到最后一個人。成千上萬的人會死去,其中許多是成為一向宗的越前民。”


噛んで含めるように高徳院に言い聞かせる。実際には長島の時と同様に、一向宗を石山本願寺へと送り付ける事になろうが、それよりも凄慘な最期が待っていると語る方が抑止力になる。


“要讓高德院咬緊牙關(guān),實現(xiàn)最終目的。實際上,就像在長島一樣,他們最終也會將一向宗送回石山本愿寺,但是講述有比這更殘忍有關(guān)最后的命運會更能起到威懾作用?!?/p>


「私の予想とはいえ、それほど的を外してはいないでしょう。お三方は良くご承知おき下さいますよう、それを知って尚逃亡なさる気なら、どうぞ本願寺へお逃げ下さい。無論、我らも追手を放ちますが、逃げ延びる事も出來なくは無いでしょう」


“雖然只是我的猜測,但并不完全不準(zhǔn)確。請您了解這一點,如果您決定逃亡,可以向本愿寺尋求庇護(hù)。當(dāng)然,我們也會放出追捕隊,你可能無法逃脫?!?/p>


「……」


“……”


「しかし、お忘れなきようご留意ください。一度(ひとたび)いくさが始まれば、多くの血が流れ、幾多の命が失われます。萬にも及ぶ越前の民(?????????)の死を終生背負(fù)う覚悟(??????????)が無いのなら、淺慮はおやめになることです」


“然而,請不要忘記一點,一旦戰(zhàn)爭開始,會有大量的血液流失,許多生命會消逝。如果你沒有準(zhǔn)備承擔(dān)成千上萬的越前民死亡的負(fù)擔(dān),那就不要冒險?!?/p>


淡々とした靜子の語り口が恐怖を煽ったのか、四葩が震えで支えきれなくなった茶碗を地面に落とした。


靜子平靜的表述引發(fā)了恐懼,四葉顫抖著將茶碗掉在了地上。


おまけに腰まで抜けたのか、後ろに倒れ込みそうになったところを小少將が咄嗟に支えた。


此外,四葉的腰也不支了,差點后退倒下,小將軍及時扶住了他。


戦場の椅子ゆえに背もたれがなく、それ故に倒れ、それ故に咄嗟に動けたのだが、支えた小少將も竦み上がっており、少し哀れに思えた。


因為戰(zhàn)場的椅子沒有靠背,所以我倒下了,但這使我能夠立即行動,而支撐我的少將也不敢動彈,有些可憐。


「少し脅しが過ぎましたね。しかし、それは起こりえる未來です。越前に屍の山を築き、その地を鮮血に染めてでも我々に一矢報いるのか、それとも禍根を抱えつつも靜かに余生を過ごすのか、その選択を擔(dān)うのはご自身です」


“威脅有點過了。但這是可能發(fā)生的未來。您可以在越前建立一個骸骨堆,將那片土地染成鮮血,或者安靜地度過晚年,這取決于你自己做出的選擇?!?/p>


流石に高徳院はしっかりと靜子を見返してはいたが、顔色は青ざめ、脂汗が浮いていた。


高徳院一直在凝視靜子,但臉色蒼白,臉上浮著油汗。


「勝敗は兵家の常、禍根を水に流せとは申しません。しかし振り上げた拳の下し先も必要でしょう。それを踏まえて、私は今からとある書類を紛失致します。敗因が何処にあったかを考えるのも良いでしょう」


“勝敗乃兵家之常,不過并不是說扔掉禍根就好了。但是,也需要有一個打擊的目標(biāo)??紤]這點,我現(xiàn)在會讓某些文件失蹤。思考失敗的原因也是好的?!?/p>


語り終えると靜子は立ち上がって小姓から書狀を受け取り、何気ない仕草で高徳院の方へと落としてから席に戻った。


講完后,靜子站起來接過小姓遞來的信函,然后在高徳院那邊隨意地放下,然后回到座位上。


靜子の意図が判らなかった高徳院だが、書狀を開いて中を検めた彼女の秀麗な眉間に見る見る皺が刻まれた。


高徳院不明白靜子的意圖,但看著她檢查信件的樣子,她秀麗的眉頭上很快就皺了起來。


「……いくさの行方は見えぬもの。親心としては、愚息に勝って欲しかった。ここまで追い詰められ、ようやく當(dāng)主として相応しい働きが出來たというのに……」


"……戰(zhàn)爭的結(jié)果是看不見的。作為父母,我希望我兒子能夠獲勝。在這個關(guān)鍵時刻,他才能夠表現(xiàn)出真正的領(lǐng)袖風(fēng)范..."


込み上げる怒りを抑えるように、高徳院は書狀を握り込んだ。


高徳院握緊了信件,以免憤怒涌上心頭。


「しかし、この者たちは許せませぬ。隆盛の時は散々甘い汁を吸い、一族大事の折に當(dāng)主に逆らうばかりか足蹴にし、あまつさえ當(dāng)主を売り渡す輩など……」


“然而,這些人是不能原諒的。在我們輝煌的時期,他們吸了甜頭,但在家族面臨危難時,他們不僅反對家主,還拋棄家主,甚至賣了家主...”


靜子が高徳院に見せたのは景鏡の助命嘆願が書かれた文の寫しであった。


靜子給高徳院看的是景鏡辭世信中的哀求書的復(fù)本。


義景と景鏡の禍根で朝倉家が割れ、後の越前一向一揆にまで発展する以上、ここで災(zāi)いの根を斷っておく必要があった。


既然是由義景和景鏡的禍根導(dǎo)致朝倉家分裂,并演變成越前一揆,那么現(xiàn)在需要切斷禍根。


それは正道とは離れた政治的な判斷であり、靜子も本音を言えば、このような真似をしたくは無かった。


這是遠(yuǎn)離正道的政治決策,靜子本人也不想這樣做。


しかし、ここで禍根を斷たねば、その芽は一向一揆という形で芽吹き、後に何萬もの命が失われる。


然而,如果現(xiàn)在不切斷禍根,那么芽措將會在一揆中萌芽,并且數(shù)萬條性命將在此后喪失。


たとえ正道に悖(もと)ろうとも、時として為政者は非情な決斷をせねばならないと言う事を、彼女は実體験としてその身に刻んだ。


即使違背正道,有時政治家也必須做出無情的決定,她深刻地體驗到了這一點。


「……こちらの指示に従うのなら、景鏡に一矢報いる機會を設(shè)けましょう」


“……如果按照這邊的指示行動,我們將會有一次報復(fù)景鏡的機會?!?/p>


俯いて涙を堪えていた高徳院が、靜子の言葉に面を上げる。


忍著淚低頭的高徳院聽了靜子的話,抬起了頭。


「ただし、我々が與えるのは機會のみです。景鏡を討つのか、それとも見なかった事にするのか、それは貴女がたの自由です。我々は強要致しません」


“不過,我們只是提供機會而已。要么擊敗景鏡,要么假裝什么都沒發(fā)生,由你們自由決定。我們不強求?!?/p>


「しかし、これは……」


“但是,這個……”


「重ねて申します。これは明智様も、そして上様もお認(rèn)め頂いている話です。あとは貴女がたの判斷で決まります」


“再次聲明。這是明智先生和上先生都認(rèn)可的決定。剩下的就由你們自己決定了。”


「……」


“……”


「內(nèi)通した者を売り渡すのは褒められたことではありません。しかし、裏切りというのは、本來露見すれば破滅する覚悟をして行うもの。これも私見ではありますが、恐らく上様にとって景鏡は既に利用価値がないのでしょう」


“出賣通敵者并不可取。但是,背叛本來就是一件要做好暴露后就會毀滅的事情。雖然這只是我的看法,但景鏡對上先生恐怕已經(jīng)沒有利用價值了?!?/p>


靜子は咳払いをした後、手を叩く。音に驚いて高徳院や小少將がビクリと背筋を伸ばす。


靜子清了清嗓子,拍了一下手。高徳院和小少將被聲音嚇了一跳。


「今は余計な事を考える必要はありません。単純に、景鏡を赦すか、赦さないか。それだけです」


“現(xiàn)在不需要考慮其他事情。只需決定是原諒景鏡還是不原諒。”


高徳院は視線を靜子から書狀に移した。暫く書狀を眺めていた彼女だが、おもむろに書類を摑むと真っ二つに引き裂いた。


高徳院的目光從靜子身上轉(zhuǎn)移到了信件上。她注視著信件,然后突然抓住它,把它撕成了兩半。


「宜しい」


“好的。”


それが高徳院の答えだと理解した靜子は、近くにいる小姓へ命じて高徳院が裂いた書類を光秀に屆けるよう手配した。


靜子明白高徳院已經(jīng)做出了決定,于是她命令身邊的小姓把高徳院撕開的信件送到光秀那里。


一乗谷城陥落の報は直ちに信長へと屆けられた。


一乘谷城的失陷立即傳到了信長那里。


ただし、城下町を含めた一乗谷一帯の焼き討ちは未だ行われず、その理由として茶器などの名物品を回収し、戦費に充てるためと報告がなされていた。


但是,包括城下町在內(nèi)的一乘谷地區(qū)并沒有遭受焚毀,原因是為了回收茶器等特產(chǎn),并用于戰(zhàn)爭經(jīng)費,這一點已經(jīng)上報。


全ての報告を聞き終えた信長は一言も言葉を発しなかった。その表情には何の感情も浮かんでおらず、対面して報告を終えた兵は額に汗をにじませ、唇が青くなるほどに噛みしめていた。


聽完所有的匯報,信長沒有說一句話。他的表情沒有任何情感,向他匯報的士兵滿頭大汗,咬緊嘴唇。


左右に控える織田家重臣たちも、固唾を飲んで信長の言葉を待った。


等待著左右侍立著的織田家重臣,屏息等待著信長發(fā)表話語。


「報告、ご苦労であった。下がって良い」


“報告辛苦了,可以下去了?!?/p>


その一言を耳にした兵はホッと息を吐いた。禮をして足早に立ち去る兵を、信長はつまらなそうに見送った。実際に信長は興ざめしていた。


聽到這句話,士兵們松了口氣并作了禮,然后匆匆離去,信長無聊地送行。實際上,信長感到非常失望。


朝倉は滅び、小谷城に対しては秀吉が何やら盛んに動いている。淺井?朝倉討伐を掲げて出陣したと言うのに、自らの手で決著を付ける機會を得られない。


早已滅亡的朝倉家,小谷城似乎也成了秀吉熱衷的目標(biāo)。據(jù)說是為了討伐淺井、朝倉而出兵,卻沒有機會親自解決問題。


結(jié)果の判り切った報告を、ただ待つだけというのがこれほどに退屈だとは思わなかった。無聊を慰めようにも、それが出來そうな人間はこの場に居ない。


沒想到只是等待肯定結(jié)果的匯報竟如此無聊。想要消遣一下,但身邊似乎沒有這樣的人。


「父上、宜しいのでしょうか」


“父親,可以嗎?”


遠(yuǎn)く離れた愉快の種へと思いを馳せた矢先、今まで沈黙を貫いていた信忠が信長に進(jìn)言する。気晴らし程度にはなるだろうと考え、信長は信忠の発言を許す。


正當(dāng)沉浸在甜蜜回憶中時,一直保持沉默的信忠向信長進(jìn)言??紤]到應(yīng)該會是一個消遣的機會,信長允許信忠發(fā)言。


「聞けば朝倉家當(dāng)主及び嫡子は未だに斬首されず、一乗谷の焼き討ちも先送りにしている様子。戦費回収のため、茶器や名物を集めるとは言え、これでは些(いささ)か手ぬるいと思われます」


“據(jù)說早已滅絕的朝倉家當(dāng)主和嫡子都沒有被處決,一乘谷的大火也被推遲了。雖然是為了回收戰(zhàn)爭費用而收集茶器和名物,但這仍然有些過于溫和了。”


「……奇妙以外は下がれ」


“……除了奇怪的話之外可以退下?!?/p>


頓珍漢な事を言いだした信忠に、信長は目頭を押さえて言葉を発した。指示通り、左右に控えていた重臣が去り、場に信長と信忠のみが遺されているのを確認(rèn)して、信長は言葉を続けた。


信長壓住眼角,拒絕了信忠的搏頭之言。重臣們按照指示離開,只剩下信長和信忠兩個人在現(xiàn)場。


「朝倉がどうなろうと、最早どうでも良いのだ。此度のことは靜子が國人となれるか、その試練にさえなれば良い」


“朝倉的命運無所謂,對我們來說已經(jīng)不重要了。對于靜子而言,這次經(jīng)歷可以作為她成為國人的試煉,這就足夠了?!?/p>


「試練……ですか?」


“試煉?”


「そうじゃ。靜子はここ一番で詰めが甘い。武田とのいくさでも、奴は諏訪勝頼を取り逃しておる。長島一向宗でも同様じゃ。素早く統(tǒng)治するため、などと色々と理由を付けてはおるがな」


“沒錯。靜子在最后時刻疏忽了。在與武田的戰(zhàn)爭中,她無法追殺諏訪勝頼,這在長島一向宗也同樣如此。盡管編造各種原因來加速治理,但事實上……”


「それは……」


“這是……”


見逃したままで良いのかと疑問を口に仕掛けて信忠は言葉を飲み込んだ。良くないと判斷されれば靜子は既に処罰されている。


信忠表達(dá)了自己的疑問,如果認(rèn)為事情不妙,靜子可能已經(jīng)受到了懲罰。


現(xiàn)狀靜子が処罰されていない以上、信長は靜子の甘さを理解しながら、それでも良しとしていたのだ。


現(xiàn)狀下,信長雖然理解靜子的溫柔,但因靜子未被處罰,仍然接受她。


「靜子の甘いところにも利用価値はある。だが、為政者は時として非情な判斷を下さねばならない。部下に死ねと命じることは出來たが、政治的判斷で大を生かすために小を殺すことが出來ていない」


"靜子的柔弱也有使用價值。然而,政治家有時必須做出無情的決定。雖然可以命令部下去死,但無法因政治決策而殺小人物去活大人物。"


「その試練を乗り越えるのに、朝倉は丁度良いと仰るのですか」


“早乙女您覺得這是克服這一困境的好機會嗎?”


「そうじゃ。今までのように守るためではない。靜子が自らの意思で攻め込み、政治的判斷を下す」


“是的。不是為了守衛(wèi),而是靜子將親自進(jìn)攻,做出自己的政治決策?!?/p>


「ですが……出來るのでしょうか。靜子は今まで政治的な判斷を避けてきましたから」


“但是……她能干到嗎?迄今為止靜子一直回避政治決策?!?/p>


「出來る。靜子は必ずや敵を処斷する。それが偶然朝倉であったというだけの話よ」


“她能干到。靜子肯定會裁決敵人的。這次偶然的機會是在早乙女身上。”


今まで靜子は雑兵や足軽、武將を討ってきた。だが他國へ攻め込み、國人を処刑する事はなかった。否、出來なかった。


靜子一直打敗散兵游勇、足輕、武將。但她從未入侵其他國家,也從未處決過國民。甚至可以說她不可能那樣做。


本人が避けていたのもあるが、そういった冷酷な判斷が必要な場面では、いつも信長や足満が代行していた。しかし、今回はそれを自身でしなければならない。


她本人不希望,而在需要冷酷決斷時,信長和足滿總是替她代勞。然而,這次必須由她自己做出。


「常に足満がいられるとは限らない。奴もいつか、その甘さゆえに靜子の身が危険に曬される事を考慮し、わしの試練を黙って見守っている」


"足滿不可能永遠(yuǎn)在她身邊??紤]到她的溫柔可能會讓靜子的生命處于危險之中,他默默地觀察我的艱苦考驗?!?/p>


「父上は靜子をそこまで買っておいでなのですか」


“父親這么看重靜子嗎?”


「無論じゃ。奴が立派な國人となれば、尾張を任せても良いとさえ思っておる」


“當(dāng)然。如果她成為了一名優(yōu)秀的國民,我認(rèn)為可以把尾張省交給她。”


尾張を任せる、それの意味するところを信忠は痛いほどに理解した。自身のお膝元を任せるなど、信長の父の代から仕えている家臣にすら考えなかった事だ。


把尾張省交給她,這意味著信忠痛苦地理解。即使是對在信長的父親那里服務(wù)的家臣,他從未考慮過要將自己的家鄉(xiāng)交給他。


それを信長は靜子が國人として一人前に成長したならば、尾張一國を任せても良いと言っている。そこまで特別視される事に、信忠は嫉妬を禁じえなかった。


信長說,在靜子成長為一名合格的國民后,即使將尾張省交給她,也是可以的。信忠無法忍受被特別看待的情況。


「今はまだまだだがな。じゃが靜子が國人となり、上杉や徳川と連攜出來るほどに政(まつりごと)に長ければ東國の抑えは完璧となる。わしは西國の支配に集中出來る。背中を気にしなくて良いとは楽な話じゃ」


“現(xiàn)在還遠(yuǎn)遠(yuǎn)不夠。但是,如果靜子成為一名國民,在政治上足夠與上杉和德川聯(lián)手,那么東國就將完美控制。我將集中精力控制西部,不必?fù)?dān)心背后。”


果たして靜子は出來るのか、と信忠は疑問に思った。しかし、信長は既に確信をしているのか、自身の課した試練を靜子が乗り越えると信じていた。


信忠覺得靜子能否做到,他心存疑問。然而,信長已經(jīng)有了信心,相信靜子可以克服他給她的挑戰(zhàn)。


そして時を置かずに信長の確信が正しかった事を信忠は知る。景鏡の首が信長の許へ屆けられたその時に。


不久之后,信忠知道了信長的信念是正確的,當(dāng)景鏡的首級被送到信長那里時。


【GPT機翻】戰(zhàn)國小町苦勞譚 (戦國小町苦労譚)- 109 [千五百七十三年 八月中旬]的評論 (共 條)

分享到微博請遵守國家法律
岐山县| 上饶县| 罗定市| 太原市| 新泰市| 那曲县| 敦煌市| 中宁县| 和硕县| 安西县| 湘潭市| 潢川县| 大冶市| 商丘市| 济源市| 德化县| 嵊泗县| 乌拉特后旗| 都兰县| 连平县| 成武县| 汪清县| 高平市| 肥乡县| 永寿县| 永州市| 高淳县| 志丹县| 保靖县| 如东县| 泗阳县| 灵武市| 郧西县| 布拖县| 嘉定区| 亚东县| 桐庐县| 北安市| 叙永县| 贡山| 泰宁县|