【33〗
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理不盡な目に遭う時の反応は人それぞれ
だが大まかに三種類に分けられる
怒り
憂い
無感
それが次の行動——「自己防衛(wèi)」するか否かに繋がる
本能とも言えるほど瞬時に反撃しようとし、真っ直ぐに相手の言葉を疑い、怒り出す
この殘酷な世界を生きるに必要不可欠な、心のあり方
が、自分にとってなにより難しいことだ
良くも悪くも全部聞き入れてから判斷するだけならまだしも
熟考に浸った挙句出した結論はどれも
同じ人間である相手の胸に響かないもの
嘆いてみた
受け入れてみた
最後には怒り出すべきと悟り怒ってみた
それらの叫びは皆虛しく消えた
「わからない」
「理解できない」と
バケモノと呼ばれた
「いったいどうしろと?」
「いったいとうしたい?」と
聞く耳持たなない姿勢で問われた
「ごめんは伝えようとした」
「あなたが大切だ」と
散々流した果てで薄っぺらい一言を投げられた
重ねれば重なるほど、
「価値」が決められた
必死に取り繕うとしたこどが、
更にそれを悪化させた
生きることすら罪だと思う自分には
息が止まりそうな日々
—————きっと
あなたがいないと
そのまま飲み込まれるだろう
例え誰一人理解者が居なくとも伝え続けよう
あなたを心から信じてるから
踏みはずれだろうと破綻者だろうと構わない
何度も信じたことで裏切られたでも構わない
あなたが教えてくれた溫もり
あなたが見せてくれた煌めき
いつだって安心して寄り添える場所があるから
常に孤獨であって幸せであった自分は
やっと、間違ってないと思えるようになった
誰一人知ろうとし、理解しようと思わなくとも
光のない夜で輝いた星は
確かに僕という命を救ってくれた
あなたにつられて笑えた
乾いたと思う涙も流した
愛は確かにあった
未來への可能性は無限にある
そんなの、理想論で絵空事だと人は言うのだろう
でもあなたはちゃんとそれを葉った
そんなあなたを生み出す人の世が、少しだけ好きになった
自分にある歪や狂気が
人でなしが歩いてきた道の投げ石と罵聲によるものなら
僕にある甘くも純粋な夢や暖かさは
きっと、
置いてけぼりで獨りぼっちでありながら
あなたに憧れ、追いかけた日々
輝いたその瞬間の一つ一つが
形作ってくれた寶だろう
そんなあなたを見てきた自分が
認めていいと
自分まで蔑まなくていいと
————生きていてもいいと、思えるようになった
#卑怯の僕の物語#