第18話　『すごい』という知らない言葉
第18話 ?名為『厲害』的不知道的話語(yǔ)

在第二天的文化祭準(zhǔn)備期間內(nèi)。

為了和文化祭的各個(gè)準(zhǔn)備班進(jìn)行溝通、我在講臺(tái)上把視線投向班上的同學(xué)們。


「那么、就讓我們開始商談吧。議題就是昨天大家同時(shí)「哇」地施加給我的要求和協(xié)商吧?！?br>

? 擺出冷酷神情的風(fēng)見原仿佛一邊在述說(shuō)著『一下子突然被提了那么多要求、現(xiàn)在到底要怎么辦呢？　你是笨蛋嗎？』、一邊淡淡地宣告著會(huì)議的開始。
　

? 于是


「吶、我昨天拜托你的木材怎么樣了？　已經(jīng)可以去買了吧？」

「地板裝飾班這邊由于裝飾面積很大所以不早點(diǎn)著手是不行的！　雖然有點(diǎn)抱歉但是還是快點(diǎn)給我們追加材料的許可！」

「喂、等下！　沒時(shí)間這點(diǎn)墻壁裝飾班也是一樣的噢！」

「雖然考慮章魚燒的多樣品種很開心就是了！　吶、我能在追加電菜單嗎？」

?

「很抱歉雖然這是我的私事！　但是因?yàn)榕笥押芷诖臀乙黄鸸湮幕?！　所以還請(qǐng)調(diào)整一下我的排班表吧！」


? 仿佛昨天的再現(xiàn)一般、隨心所欲的需求聲仿佛雪崩一般向我涌來(lái)。


（所以說(shuō)別一起說(shuō)……！　我是圣德太子嗎！？）


「真是難以收拾啊……由于要求本身都是很正當(dāng)?shù)乃砸膊荒軣o(wú)視」


「啊~、雖然我理解大家由于拿出干勁想要把文化祭辦好、拿出一個(gè)不錯(cuò)的展出物才提的各種要求」


? 在發(fā)表的意見數(shù)量太多、導(dǎo)致已經(jīng)是分不清誰(shuí)在述說(shuō)什么的狀態(tài)下、講臺(tái)上的我和風(fēng)見原小聲地交換著意見。


「誒~、正是由于滿腔熱血、所以才會(huì)對(duì)已經(jīng)快沒時(shí)間的現(xiàn)狀感到焦急不是嗎。被只是決定展出物的會(huì)議像傻瓜一樣浪費(fèi)了大量的時(shí)間還真是讓人心痛啊」


? 別說(shuō)的這么事不關(guān)己啊……。


? 對(duì)于那件事風(fēng)間原姑且好像也是有認(rèn)真在反省、但是由于這家伙超出想象的我行我素的性格所以也讀不出在此之上的感情。


「所以現(xiàn)狀要怎么辦？　像政府部門那樣采用取號(hào)的方式嗎？」


? 看著教室內(nèi)喧囂的畫面確實(shí)有想讓他們按順序來(lái)排隊(duì)的沖動(dòng)。
　

? 但是嘛……由于昨天已經(jīng)聽過(guò)要求了


「不用了。我姑且算是準(zhǔn)備好了所有問(wèn)題的回答」


「蛤……？」


「大家姑且先安靜一下！　我要開始把昨天的要求和商談按照順序來(lái)回答了哦！」

由于面對(duì)大量的要求并且要逐個(gè)去考慮他們的對(duì)策的關(guān)系、我的腦袋已經(jīng)昏昏沉沉的了但是總算是提起了點(diǎn)勁喊了出來(lái)。


? 真是草了、我還以為這輩子會(huì)和這種加班的疲憊無(wú)緣了呢


「對(duì)了、在在之前野路田……由于你好像什么都沒干所以就拜托你擔(dān)任拍照的角色了」


「蛤！？　為什么我要……嗚……」


? 野路田雖然是打算做些抱怨的、但是在班上同學(xué)的冷淡視線的刺痛下沉默了。
? 在整個(gè)班級(jí)都在忙的累死累活的大環(huán)境下、面對(duì)想要摸魚的家伙當(dāng)然是這反應(yīng)了。


「拍的照片之后貼到教室里或者是分配給大家吧、。當(dāng)然數(shù)量過(guò)少或者是全是模糊不清的話會(huì)被大家瘋狂喝倒彩的哦。請(qǐng)你好好干哦？」


「/(ㄒoㄒ)/~~……你小子……混蛋啊、我知道了……！」


? 在被我任命了摸不了魚的工作后不情不愿的野路田總算點(diǎn)頭了。
? 被班級(jí)全員用責(zé)備的目光看著實(shí)在是件艱辛的事啊
　

? 好了、開場(chǎng)戲已經(jīng)收拾好了


「那么就開始進(jìn)入正題吧、首先是關(guān)于教室的裝飾、由于有很多要求被提出來(lái)所以就追加預(yù)算吧！　但是基本上是采用節(jié)約方針！　桌布和膠合板之類教室裝飾用材料和畫材、由于去年文化祭采購(gòu)時(shí)剩下的部分有請(qǐng)求學(xué)生會(huì)保管、所以就先用那部分吧、如果有實(shí)在不夠用的部分就在提出申請(qǐng)吧！」


?先喘口氣、然后繼續(xù)吧


「還有就是如果想把墻壁做成那種木目調(diào)的話用學(xué)校的大開本打印機(jī)做的簡(jiǎn)單的壁紙的話會(huì)很簡(jiǎn)單！ 用于點(diǎn)綴裝飾的扇子、卷壽司的小竹簾、和風(fēng)的坐墊之類的全部都有100左右的款式、如果是那樣的話是可以購(gòu)買的」

（木目調(diào)是那種帶有木頭紋理的家具裝飾品，像印木頭紋理的墻紙，地板，柜子之類的）


? 社畜時(shí)代的活動(dòng)會(huì)場(chǎng)的布置回憶復(fù)蘇了


? 我們公司明明不想出什么錢卻時(shí)不時(shí)地把『會(huì)場(chǎng)前面給我準(zhǔn)備下看板！　要華麗地能引人注目、看上去很舒服的那種！』和『會(huì)場(chǎng)包廂里怎么沒用花啊！　你稍微給我布置的有點(diǎn)春天的感覺??！』之類的難以完成的工作推給我做


? 那個(gè)時(shí)候我就用平均100日元的材料和外行的氣球和折紙技術(shù)一邊留著淚、一邊進(jìn)行會(huì)場(chǎng)的裝飾、那個(gè)時(shí)候積攢的知識(shí)看上去算是派上用場(chǎng)了。


「還有赤崎你想要的很大的木材應(yīng)該是沒有的、所以你自己去給木工所或者家裝店打電話看看問(wèn)有沒有免費(fèi)的廢材吧！　也有把小小的木材們用木工用的工具拼合起來(lái)的這種手段哦！」


「哦~！　自己來(lái)制作木材嗎……好耶那個(gè)好像看上去很有意思！」　

好耶、雖然之前八嘎赤崎會(huì)不會(huì)接受這個(gè)提案還是未知數(shù)、但是好像成功的引起了他的興趣。好、下個(gè)問(wèn)題吧！就這樣不斷放馬過(guò)來(lái)吧！


「章魚焼的菜單只允許追加1個(gè)品種！　但是請(qǐng)注意下試做的材料費(fèi)、候補(bǔ)的品種也盡量請(qǐng)控制在2～3種！　料理班會(huì)舉行試吃比賽之類的來(lái)在后天進(jìn)行最終決定、在那之后的菜單變更就不在允許了！　啊、還有果汁的種類增加――」


? 此外并不是全部的請(qǐng)求都同意了、而是不斷向不合理的要求宣告退卻。
? 因?yàn)槿绻雽?shí)現(xiàn)全員的愿望的話就沒完沒了了


「社團(tuán)有事或者有其他預(yù)定的家伙們、請(qǐng)?jiān)诿魈旆艑W(xué)后之前向風(fēng)見原或者是我報(bào)告！　之后會(huì)用Excel表將排班表做的沒用疏漏的！　所以基本上后面是不會(huì)允許突然的排班變更了！」


? 絕對(duì)不要在中途突然來(lái)個(gè)排班變更了喲
? 沒用什么是比突然的排班變更更能殺死制定時(shí)間表的人了


「還有就是店內(nèi)的制度系統(tǒng)……我試著做了一個(gè)指引指南！　內(nèi)容有教室內(nèi)的布置圖、食卷和支付方式的系統(tǒng)、章魚焼食譜、點(diǎn)餐的流程、發(fā)票的張貼方式……還有一些其他的！　如果有不懂的地方首先參照這個(gè)吧！」


　…………嗯？

? 在我的初略說(shuō)明結(jié)束后向教室放眼望、去只見原本騷動(dòng)的同班同學(xué)們無(wú)論是誰(shuí)都一份目瞪口呆的樣子看著我
? 帶著仿佛受到?jīng)_擊般驚訝不已。　


（……怎么了？　大家都是什么反應(yīng)？）
　

雖然從大家的神情里感覺到了一些奇妙的東西、但我還是開始發(fā)放了和風(fēng)章魚燒咖啡廳的店員指引指南。


?? 于是不知為何大家都帶著奇妙的神情領(lǐng)取了指引指南、在不斷地翻閱著頁(yè)碼的同時(shí)每個(gè)人都愈發(fā)的陷入了沉默的樣子。
　

? 怎、怎么了？ ??到底出什么事了？


「哇……這份詳細(xì)的要死的指引指南是什么情況。重復(fù)點(diǎn)單的內(nèi)容和向后廚傳達(dá)訂單內(nèi)容的方法、金錢的保管方法……客人們引起騷動(dòng)時(shí)的處理方法……」


? 站在我旁邊的風(fēng)見原不知為何驚訝地發(fā)出了聲


「啊、只是在提案階段為了讓資料里的內(nèi)容更加方便閱讀而總結(jié)起來(lái)的指引指南而已。接客擔(dān)當(dāng)和會(huì)計(jì)擔(dān)當(dāng)如果不知道相關(guān)的內(nèi)容的話會(huì)很困擾、所以才做的」


「誒……在提案階段就這樣詳細(xì)地考慮了嗎？」


「誒？　為了不被指責(zé)而把預(yù)想到的難題的對(duì)應(yīng)方法在企劃階段就去詳細(xì)完善不是當(dāng)然的嗎？　不然的話就會(huì)像『這里不行！』『這個(gè)部分太不像話了！』『像這樣全是漏洞的方案怎么可能采用啊！　真是完全幫不上忙的家伙??！』這樣被痛罵不是嗎」


「才不會(huì)罵的好嗎。真是的……在新浜君的心中這個(gè)班級(jí)究竟是怎樣的內(nèi)心扭曲的團(tuán)體啊」


　啊、不是、嘛……雖然我不覺得班上的家伙們會(huì)說(shuō)道這個(gè)地步、但是我自身實(shí)在是冷靜不下來(lái)。


? 畢竟我在內(nèi)心扭曲的團(tuán)體里生活了12年啊

? 像我這種并非有是很有能力的社員、為了不被責(zé)罵只能養(yǎng)成了檢討各種各樣的要素、好好地完成預(yù)先準(zhǔn)備的毛病了。


「好了……昨天聽到的要求我覺得大致都解答完了。如果還有其他新的內(nèi)容的話請(qǐng)現(xiàn)在說(shuō)出來(lái)」


? 在我向教室放眼望去的時(shí)候、果然每一個(gè)人都把分發(fā)的指引指南維持翻開的樣子沉默著。
? 怎么了？ ?那種仿佛受到什么奇怪的沖擊的神情


「吶……新浜……」


「啊、怎么了塚本？」


? 在一片寂靜中、從容地發(fā)聲的是棒球棒的塚本
? 怎么了？ ?你和女朋友的約會(huì)時(shí)間已經(jīng)在排班表上調(diào)整了哦


「你啊……還真是厲害啊……」


「蛤……？」


? 面對(duì)被完全沒有意料到的話語(yǔ)、我陷入了激烈的混亂
? 厲害……？ ???厲害指的是什么？


「因?yàn)槟憧础潇o的思考一下就會(huì)發(fā)現(xiàn)你不是突然被我們推與了大量的隨心所欲的要求啊、相談之類的嗎？　而把那些像這樣……在一天內(nèi)就全部解決……通常來(lái)說(shuō)都是做不到的吧……」


「嗯……真的很厲害哦……只有那種特別亂來(lái)的要求才駁回、每個(gè)愿望都盡可能的滿足為此考慮了種種對(duì)策我是知道的哦……」


? 運(yùn)動(dòng)少女筆橋也以同樣的語(yǔ)氣說(shuō)出了贊美的話語(yǔ)
? 那難道是……對(duì)我說(shuō)的話嗎？


「這份指引指南的完成度也厲害的夸張啊……比我打工地方的接客指南還要厚但是卻非常好懂」


「展示物提案時(shí)的說(shuō)明我覺得也特別厲害哦……新浜君原來(lái)可以這么可靠啊……」


? 其他的班上同學(xué)們也陸續(xù)對(duì)我說(shuō)出名為『厲害的話語(yǔ)』


? 對(duì)于這個(gè)狀況我無(wú)法馬上理解


（我……被夸獎(jiǎng)了？　被班上的同學(xué)們？）


? 在小學(xué)、中學(xué)、高中的全部時(shí)期內(nèi)、我在班上的價(jià)值一直是零
? 可在可不在的家伙、存在感低到一吹就飛的家伙。


? 所以才會(huì)被嘲笑、被無(wú)視、被當(dāng)成傻瓜捉弄――
?『好厲害』被這樣夸獎(jiǎng)的場(chǎng)景、連想都沒想過(guò)


（…………哈、真是的……我的第二周目的青春居然會(huì)引起來(lái)沒有預(yù)想過(guò)的事情……嗯？）


? 突然我的視線停留在了坐在教室后方紫條院同學(xué)的身上。

? 在我被大家夸獎(jiǎng)的這個(gè)狀況下瘋狂傻笑的、挺起豐滿胸部擺出一副『怎么樣』的可愛神情。
? 不知為何帶有點(diǎn)得意的神情。


? 嘛、這個(gè)先放到一邊吧――


「哈哈っ……被這樣多的人夸獎(jiǎng)之類的我實(shí)在是沒有想到。大家、謝――」


? 在我一邊對(duì)沒有預(yù)想過(guò)的贊賞多少感到害羞的同時(shí)、一邊打算述說(shuō)感謝的話語(yǔ)、但是――
　

「……嘛……但是那個(gè)……在這份詳細(xì)過(guò)頭的指引指南之類的里面感覺到的深深的執(zhí)念稍稍有點(diǎn)嚇人啊……一天做出來(lái)是真的嘛……」


「嗯、雖然懷著十分感謝的心情……誒多、那個(gè)、面對(duì)那么多的要求在一天內(nèi)做出對(duì)策真的十分厲害、但是稍微可能也有點(diǎn)變態(tài)的感覺……」


「怎么說(shuō)呢……雖然很厲害但是有點(diǎn)恐怖……不、雖然很厲害但是……」


? 喂喂
? 不要突然拆臺(tái)啊


「有必要說(shuō)這個(gè)嗎??？　要夸獎(jiǎng)的話就夸到最后啊！」

? 嘛、就是這樣的感覺文化祭的準(zhǔn)備順利進(jìn)行著

? 開始的日子也一眨眼就到了。

感覺風(fēng)見原挺可愛的、我說(shuō)不定會(huì)選風(fēng)見原~ 下周五中秋在更新19話

以下為原文

第18話　『すごい』という知らない言葉



　翌日――文化祭作業(yè)準(zhǔn)備の時(shí)間。



　文化祭の各準(zhǔn)備班と話し合うべく、俺は教卓からクラスメイトたちと向かい合っていた。



「さて、それじゃ打ち合わせを始めますね。議題は昨日にみんなが一斉にワッーと浴びせてくれた大量の要求や相談についてです」



　クール顔の風(fēng)見原が言外に『一度にあんなに要求されてどうしろって言うんですか？　バカタレですか？』という意を含ませつつも、淡々と議事の開始を告げる。

　

　すると――



「なあ、俺が昨日頼んだ木材どうなった？　もう買ってきていいんだよな？」

「床裝飾班は面積広いから早く手をつけなきゃいけないんだよ！　悪いけど早く材料を追加する許可くれ！」

「おい待て！　時(shí)間がないのは壁裝飾班も一緒なんだよ！」

「タコ焼きのバリエーション考えるのすごく楽しいんだけど！　ねえ、もっとメニューの追加していいよね?。俊?br>
「ほんっと自分のことですまん！　彼女が文化祭を一緒に回るのを楽しみにしてるんだ！　どうか俺のシフト調(diào)整を頼む！」



　まるで昨日を再現(xiàn)したかのように、好き勝手な聲が雪崩となって押し寄せてきた。



（だから一斉に言うなっての……！　俺は聖徳太子か??？）



「収拾つきませんね……要求自體は真面目なことばかりなので無(wú)視もできませんし」



「ああ、ちゃんとやる気を出して取り組んでくれているからこそ、良い出し物にしようとあれこれ要求してるのはわかる」



　もはや上がる聲が多すぎて誰(shuí)が何を言っているのかわからない狀態(tài)で、壇上の俺たち二人は小聲で言葉を交わす。



「ええ、熱意があるからこそ時(shí)間がないことに現(xiàn)場(chǎng)が焦っているんでしょう。出し物を決めるだけの會(huì)議にアホほど時(shí)間を取られたのはやっぱり痛かったですね」



　いやだから他人事みたいに言うなよ……。



　一応その件については風(fēng)見原も本気で反省しているらしいが、こいつは想像以上にマイペースな性格のようで今イチ感情が読みがたい。



「それで実際どうします？　役所の窓口みたいに番號(hào)札でも配ります？」



　教室內(nèi)はすでに喧々囂々といった様子で、確かに順?lè)藖Kんでくれと言いたくなる。

　

　だがまあ……要求內(nèi)容は昨日聞いたしな。



「いやいい。一応全部の回答は用意してきた」



「はい……？」



「みんな一旦靜かにしてくれ！　昨日要求や相談があった分を順?lè)嘶卮黏筏皮い?！?br>


　大量の要求に対する個(gè)別の対応策を考えてきたせいで、頭はクタクタだがなんとか気合いを入れて聲を張り上げる。

　ええいクソ、今世ではこういう殘業(yè)疲れとは無(wú)縁だと思っていたのに！



「と、その前に野路田……お前は今何もやってないみたいだから寫真撮影係頼むな」



「はあ?。俊·胜螭前长Α?br>


　文句を言おうとした野路田だが、クラスメイトたちの冷たい視線に黙らされる。

　こんなに忙しくしているクラスの中でサボろうとする奴への當(dāng)然の反応だ。



「撮った寫真は後で教室に貼り出したり、みんなに配ったりするんだ。當(dāng)然枚數(shù)が少なかったりピンボケばかりだったら皆から滅茶苦茶ブーイングが出るぞ。しっかりやってくれよ？」



「ぐ……てめえ……くそ、わかったよ……！」



　俺がサボれない仕事を任命すると、不承不承ながら野路田が頷く。

　クラス全員から責(zé)められるような目で見られることは流石に辛いらしい。

　

　よし、前座はこれで片付いた。



「じゃあ本題に入るけど、まず教室の裝飾についてはたくさんの要求があったから予算を追加した！　けど基本的には節(jié)約方針で！　テーブルクロス、ベニヤ板とかの教室の裝飾用資材、畫材は昨年の文化祭で買った奴を生徒會(huì)にお願(yuàn)いして確保したから、そっちを使ってどうしても足りない分だけまた要求すること！」



　一息ついて、さらに続ける。



「あと壁とかを木目調(diào)に見せたいのなら學(xué)校の大判プリンターで簡(jiǎn)単な壁紙を作るとお手軽だ！　裝飾のアクセントで要求されてる扇子、すだれ、和柄の座布団なんかは全部100均にあるからそっちでなら購(gòu)入していい！」



　蘇るのは、社畜時(shí)代のイベント會(huì)場(chǎng)設(shè)営の記憶だった。



　うちの會(huì)社は金を全然出さないくせに、『會(huì)場(chǎng)前に看板を用意してくれよ！　ド派手で人目を引く、なんか良い感じの奴な！』とか『イベントブースに華がないな！　お前ちょいちょいと春っぽくしてくれ！』とか俺にたびたび無(wú)茶振りをした。



　そのたびに俺は100均で揃えた素材や小物、素人バルーンアートや折り紙で涙ながらに現(xiàn)場(chǎng)の設(shè)置や裝飾を行ったのだが、その時(shí)の知識(shí)がどうやら役に立ちそうだ。



「それと赤崎が欲しがっていたデカい木材は無(wú)理だったから自分で木工所やホムセンに電話かけまくってタダの廃材がないか探してくれ！　小さい木材同士を木工用ステープラーで合體させる手もあるぞ！」



「おぉ！　自分で木材から作る……いいなそれ面白そうだ！」　



　よし、バカの赤崎がこれで納得するか未知數(shù)だったが、なんか興味を引けたようだ。はい、次ぃ！　どんどん行くぞ！



「タコ焼きメニューの追加は1種類だけ可とする！　けど試作の材料費(fèi)もバカにならないから候補(bǔ)も2～3種類にしてくれ！　調(diào)理班で試食コンテストを開くなりして明後日までに最終決定してそれ以後は絶対に変更なしにすること！　ああ、それとジュースの種類増加は――」



　その他、すべて許すわけではなく、無(wú)理な要求などにはガンガン卻下を言い渡していく。

　全員の希望を葉えていたらキリがない。



「部活の出し物やら何やらで予定のある奴は、明日の放課後までに風(fēng)見原さんか俺に報(bào)告してくれ！　エグセルでシフト表を作って抜けがないようにする！　基本的に急な予定変更はなしの方向で！」



　絶対に途中で急な予定変更を言い出すなよ！

　急なシフト変更ほどのスケジュール管理者殺しはないんだからな??？



「あと店のシステム的なところは……マニュアルを作ってみた！　內(nèi)容は教室內(nèi)の配置図、食券や支払いのシステム、タコ焼きレシピ、注文取りの流れ、領(lǐng)収書の貼り方……その他諸々だ！　困ったことがあったらまずはこれを參照にしてくれ！」



　…………ん？



　一通り説明を終えてふと教室を見渡すと、あれだけ騒がしかったクラスメイトたちが、何故か誰(shuí)も彼も呆気にとられたように俺を見ていた。

　衝撃を受けた様子で、目を白黒させている。

　

（……なんだ？　みんなしてどういう反応だ？）

　

　その様子に妙なものを感じながら、俺は和風(fēng)タコ焼き喫茶の店員マニュアルを配布していく。



　そして何故かみんな神妙な顔でマニュアルを受け取り、ページをパラパラとめくるたび、誰(shuí)もがますます言葉を失っている様子だった。

　

　ど、どういうことだ？　一體どうした？



「うわ……なんですかこの死ぬほど詳細(xì)なマニュアル。注文の復(fù)唱とオーダーの伝え方、お金の保管の仕方に……お客が騒ぎを起こした時(shí)の対応まで……」



　俺の隣にいる風(fēng)見原が何故か呆れたような聲を出す。



「ああ、発案段階で計(jì)畫資料にあったものを読みやすくまとめただけのマニュアルだけどな。接客擔(dān)當(dāng)や會(huì)計(jì)擔(dān)當(dāng)がその辺わからなくて困っていたから作ってみたんだよ」



「え……発案段階からこんなにガチガチに考えていたんですか？」



「へ？　そりゃあ突っ込まれないように予想されるトラブルの対応法を考えて企畫段階からガチガチに固めるのは當(dāng)たり前だろ？　じゃなきゃ『ここがダメ！』『この部分がなってない！』『こんな穴だらけの案なんて採(cǎi)用できるわけねーだろ！　全く使えねえ奴だな！』って罵られまくるじゃないか」



「罵りませんって。まったく……新浜君の中でこのクラスはどんだけ心がねじ曲がった集団なんですか」



　あ、いや、まあ……クラスの奴らがそこまで言うとは思わないけど、俺自身が落ち著かないんだよ。



　なにせ心のねじ曲がった集団の中に12年もいたんだ。

　俺なんて大して有能な社員じゃなかったから、怒られないように様々な要素を検討してガッチリとした下準(zhǔn)備をするクセがついてるんだよ！



「さて……昨日聞いた要求は以上で大體回答できたと思う。新しく何かあるなら今言ってくれ」



　俺が教室を見渡すと、やはり誰(shuí)もが配ったマニュアルを開いたまま沈黙している。

　なんだ？　なにか妙に衝撃を受けているような……。



「なあ……新浜……」



「ああ、なんだ塚本？」



　靜寂の中、ゆっくり聲を上げたのは野球部の塚本だった。

　どうした？　お前と彼女とのデート時(shí)間はすでにシフト調(diào)整したぞ？



「お前ってさ……すごいんだな……」



「は……？」



　欠片も予想しなかった言葉に、俺は激しく混亂した。

　すごい……？　すごいって何だ？



「いやだって……冷靜になって考えると俺たち好き勝手な要求やら相談やらを大量にドバーッって浴びせていただろ？　それをこんな……一日で全部対応してくれるなんて……普通できねえよこんなの……」



「うん……本當(dāng)にすごいよ……どうしても無(wú)理なことは卻下してたけど、どのお願(yuàn)いも可能な限り葉えようとして色々考えて対応策を出してくれたのがわかる……」



　さらにスポーツ少女の筆橋も同調(diào)するように褒める言葉を口にする。

　それはまさか……俺に向けての言葉なのか？



「このマニュアルの完成度もすげぇな……バイト先でもらった接客マニュアルより分厚いのにめっちゃわかりやすい」



「出し物を提案してくれた時(shí)も説明すごいなぁって思ったけど……新浜君ってこんなに頼りになるんだね……」



　他のクラスメイトも次々に、俺へ『すごい』という言葉を口にする。



　その狀況はにわかには理解できなかった。



（俺が……褒められている？　クラスの奴らに？）



　小、中、高の全てにおいて、學(xué)校のクラスにおける俺の価値なんてゼロだった。

　居ても居なくてもいい奴で、吹けば飛ぶような存在だった。



　だから、俺のことを笑ったり無(wú)視したりバカにしたりするこそあれ――

　『すごい』と言われるシチュエーションなんて、想像もしていなかったのだ。



（…………は、まったく……二度目の人生は予想もしないことが起きるな……ん？）



　ふと教室後方の席に座る紫條院さんが目に留まる。



　俺がみんなから褒められているこの狀況にやたらニコニコしており、むふーっ！と可愛いドヤ顔で豊かな胸を反らしている。

　……何故か妙に得意気だ。



　まあ、それはともかく――



「ははっ……こんな大勢(shì)から褒めてもらえるなんて思わなかったよ。みんな、ありが――」



　予想だにしなかった賞賛に多少照れつつ、俺はお禮の言葉を口にしかけ――

　

「……まあけどその……この詳しすぎるマニュアルとか執(zhí)念めいたものを感じてちょっと引くけどな……1日で作ったってマジかよ……」



「うん、めっちゃ感謝してるんだけど……ええと、その、1日であれだけの要求に対応しちゃうのは凄すぎてちょっと変態(tài)じみてるかも……」



「なんかこう……すげーけど怖いよな……いや、すげーんだけど……」



　っておいこらあああああ！　

　急にハシゴを外すなあああ！



「そこ言う必要あったか??？　褒めるなら最後まで褒めろよおお！」



　

　まあ、そんな感じで文化祭の準(zhǔn)備は進(jìn)み――

　開催の日はあっという間にやってきた。