詩の世界（詩的世界）

決まり切った言い方では伝えられないことがある。今までにない感動(dòng)や溢れる思い、想像した世界や新しい考え方—。（有固定的說法無法傳達(dá)的事。迄今為止所沒有的感動(dòng)及滿溢的感受，想象的世界及新穎的想法。）

それらを何とか伝えようと、言葉に工夫を重ねる時(shí)、詩が生まれる。（為了設(shè)法將其傳達(dá)出來，不斷凝練語言的時(shí)候，詩誕生了。）

言葉のリズムや響きに気を配る。言葉が連想させるものや生み出すイメージに思いを巡らす。そして、一語一語、一行一行の書き表し方にも注意を払って、それまでになかった世界を伝えようとする。（注意語言的韻律。思考語言使人聯(lián)想到的事及產(chǎn)生的印象等。然后，也要注意一字一字，一行一行的寫法，傳達(dá)出迄今為止所沒有的世界。）

詩を読むことは、作者が創(chuàng)り出した新しい世界を知ると同時(shí)に、作者が創(chuàng)り出した表現(xiàn)に觸れることでもある。（讀詩在了解作者創(chuàng)造出的新世界的同時(shí)，也接觸了作者創(chuàng)造出的表現(xiàn)。）

三編の詩を読み、それぞれの詩は、どのような世界を、どのように創(chuàng)り出しているのかを考えていこう。（閱讀三篇詩歌，考慮每一首詩創(chuàng)造出了怎樣的世界，又是怎樣創(chuàng)造出的？）

てがみ（信）寺山　修司（てらやま　しゅうじ）

つきよのうみに

いちまいの

てがみをながして

やりました

（朝月夜的海中

扔出一封信）

つきのひかりに

てらされて

てがみはあおく

なるでしょう

（信被月色

映得靛藍(lán)）

ひとがさかなと

よぶものは

みんなだれかの

てがみです

（世人所謂的魚

皆是何人的信）

太陽（太陽）八木　重吉（やぎ　じゅうきち）

太陽をひとつふところへいれていたい

てのひらへのせてみたり

ころがしてみたり

腹がたったら投げつけたりしたい

まるくなって

あかくなって落ちてゆくのをみていたら

太陽がひとつほしくなった

（想將一輪太陽擁入懷中

置于掌上

滾動(dòng)

生氣時(shí)扔出

望著那輪紅日漸漸落下時(shí)

想要擁有一輪太陽）

魚（うお）と空（魚與天空）木坂　涼（きさか　りょう）

急降下。

鳥が

翼で

海を打つ。

（鳥俯沖下。

用翅

擊海。）

鳥は

もう摑んでいる。

波は

海のやぶれ目を

ごまかしている。

（鳥

已抓住了。

波浪

掩蓋著

海的裂紋。）

魚は

海を脫げでる。

初めて　そして

たった一度だけ。

（魚

脫離海。

初次 以及

僅有的一次。）

空の高見で

もうひとつの空へ

のまれる。

（前往高空

被另一片天空

所吞噬。）