第21話　浮かれていた理由は
第21話 ?欣喜的理由是



?在星象儀盡情暢玩一番的我們注意到了時(shí)間切換到了中午的時(shí)分、于是就在校舍中庭設(shè)置的休息場(chǎng)所享受著外帶的炒面。


「嗯っ！　這個(gè)炒面真的很美味??！　咖喱香料的口感很好！」


「啊、確實(shí)很美味啊……是下了一番功夫啊」

粉末狀的香料經(jīng)過絕妙的調(diào)和、和滿溢的培根帶來的滿口美味相性十分良好、吃起來十分美味。

剛才的星象儀也是這樣、看到在這些展示物上蘊(yùn)藏的努力后就能感受到高中生的熱情、總感覺心情也變得愉悅了起來


「說起來紫條院同學(xué)說過炒面是絕對(duì)要吃的、那個(gè)是紫條院喜歡吃的東西嗎？」

「誒、我和父親大人都很喜歡像這樣的東西。但是祖父大人卻很討厭這種東西、經(jīng)常對(duì)父親大人說『別給春華吃這種像垃圾一樣的東西??！』 」


? 說道的祖父大人……莫非是掌管紫條院家的人嗎？

感覺好像會(huì)是個(gè)很嚴(yán)厲的人

「但是父親大人也會(huì)以父親大人的作風(fēng)說著『真是愛嘮叨??！　不知道平民之味的老頭即使是吃醬鵝肝也會(huì)讓血管堵塞的！』之類的開始吵架吶」


「哇、瘋狂回嘴啊」


　紫條院同學(xué)的父親……紫條院時(shí)宗氏嗎。

作為雖然是庶民出身但是憑借讓自己的公司急速成長(zhǎng)而入贅名門紫條院家的人、他的名字被許多人所知。


? 雖然不知道是否是作為婿養(yǎng)子入贅的、但是將當(dāng)時(shí)經(jīng)濟(jì)蕭條的紫條院家重振的軼事似乎十分有名、經(jīng)常作為超級(jí)社長(zhǎng)被人們議論報(bào)道。

（注：婿養(yǎng)子和一般的入贅不一樣是把女婿在法律地位上當(dāng)作兒子，女兒當(dāng)成兒媳的一種入贅，很大日本大公司有這種東西，比如松下）

雖然報(bào)紙上寫著『紫條院家以時(shí)代錯(cuò)誤的政治婚姻將兒女售賣了來收買年輕的成功人士』、但是紫條院同學(xué)口中的父母關(guān)系似乎十分圓滿。

「特別是祭典上吃的炒面我非常喜歡哦！」


　名家的大小姐、享受著庶民的味道浮現(xiàn)出笑顏。


「在我小的時(shí)候父親大人總之就是非常忙、家人基本上都沒有一起出去玩的機(jī)會(huì)……但在我撒嬌糾纏無論如何都想一家人一起去逛廟會(huì)后、父親大人強(qiáng)行休了個(gè)假然后帶我去了」


「誒……你父親是個(gè)為家人著想的人啊」

「嗯、現(xiàn)在回想起來真的是強(qiáng)行帶我去的……在那里吃到的炒面真的是十分美味哦。但是在家里吃的炒面卻感受不到同樣的感動(dòng)……在我感到不可思議的時(shí)候父親大人告訴了我『正是因?yàn)樵诩赖涞目鞓贩諊衅穱L才會(huì)感受到美味』」


　啊、確實(shí)食物的味道會(huì)根據(jù)心情而發(fā)生變化。。

當(dāng)我在今世吃到本應(yīng)因死訣別的母親的親手料理時(shí)也有『這個(gè)世界上再也沒有比這更美味的東西了』的感慨

?

順便一提由于一邊吃飯一邊大哭所以被母親以非常困惑的目光注視著。


「是嗎……是因?yàn)橛兄@樣的回憶所以紫條院同學(xué)才特別喜歡祭典吧。在巡游各班的展示物的時(shí)候一直情緒高漲也是因?yàn)檫@個(gè)啊」


「誒っ？　情緒高漲……？」


??誒……？　這個(gè)反應(yīng)是什么？
? 依照剛才對(duì)話的流向?yàn)槭裁匆嶂^仿佛要回憶什么的樣子沉默起來呢


「…………啊っ！　確實(shí)回過頭冷靜思考一下、今天的我確實(shí)很開心！」


「你沒有注意到嗎！？」

明明就像來到遛狗場(chǎng)的哈士奇犬一樣心情全開哦?。?br>

「但是、啊嘞……到底是怎么回事？　當(dāng)然文化祭自然是很開心、今天早上來學(xué)校時(shí)感覺到的氛圍也很讓人喜歡。但是是從什么時(shí)候開始的、內(nèi)心仿佛快要綻放般情緒高漲的呢……？」


　于是紫條院同學(xué)以「嗯~……？」暫時(shí)開始了沉思――


「…………啊、我知道了！　我、因?yàn)槟軌颡?dú)占新浜君所以感到高興！」


「噗呼……っ?。俊梗ㄗⅲ壕褪悄欠N喝水嗆到的擬聲詞）


? 無垢的少女突然說出了擁有出人意料的破壞力的話語。


「啊、我終于理解了自己的內(nèi)心！　我、一定是非常寂寞哦！　因?yàn)樾落壕恢痹诿χ嗉?jí)的事情！」

? 以對(duì)自己的話語沒有感到絲毫害羞的樣子、紫條院同學(xué)沒有顧慮的說道


? 等、等一下

如果被這樣清澈的純真語調(diào)連發(fā)述說著殺人般的臺(tái)詞的話


「新浜君被班上的同學(xué)們認(rèn)同這點(diǎn)、不知為何讓我心情愉悅…但是因?yàn)樘α怂詫?dǎo)致學(xué)習(xí)會(huì)和對(duì)話的機(jī)會(huì)減少了。所以我覺得像今天這樣能和新浜君一起巡游文化祭心情會(huì)變得愉快！」


? 以如同耀眼的太陽般的笑顏、紫條院同學(xué)說完了這番話語。

于是我就像吃了絨毯爆撃般精神被擊打地粉碎。由于受到過量的致死傷害以至于連呼吸都不能順利進(jìn)行。

（注：絨毯爆撃好像是火影忍者里迪達(dá)拉的技能）


「……呼~……呼~……」


「啊嘞…你怎么了新浜君？　難道我說了什么奇怪的話嗎？」


? 說了喲！ ???你一直在說就沒停過！

居然對(duì)說出的臺(tái)詞沒有感到一點(diǎn)害羞、天然也得有個(gè)度啊。


（啊真是的、果然贏不了了……）

上一秒還在沉浸在星象儀中給與我元?dú)獾撵o謐且溫柔的話語中、下一秒?yún)s不留任何喘息時(shí)間地以天然的style無自覺地對(duì)我投下了核彈。


? 這一生已經(jīng)沒有贏的希望了……。



??但是……被當(dāng)面說到這份上了。
? 雖然腦子還處于眩暈狀態(tài)、但是我也不得不以我自己方式的話語作出回應(yīng)。


「我也是――」


「誒？」


「我的內(nèi)心也很歡喜喲」


? 面對(duì)用純真的目光看向這里的的紫條院同學(xué)、我吐露了自己的心聲。


「老實(shí)說、對(duì)我來說文化祭本來只是隨著時(shí)間已經(jīng)過去的活動(dòng)了。想要懷著干勁去做出什么東西和全力去享受文化祭之類打算完全沒有」

因?yàn)槲疑钚抛约汉瓦@樣耀眼的青春是無緣的


「但是正是因?yàn)樽蠗l院同學(xué)給了我一個(gè)和文化祭典緊密關(guān)聯(lián)的機(jī)會(huì)、才讓我看到了過去難以比擬的祭典的景色光輝。并且、在這樣的祭典當(dāng)中能和紫條院同學(xué)一起各處巡游……所以我的情緒一直是高漲的狀態(tài)。要說開心的話我也是的吖」


?因?yàn)榫褪沁@樣的吧

?能和世界上最喜歡的女孩一同度過這可以說得上是文化祭約會(huì)般的宛如夢(mèng)幻般的時(shí)刻。我的內(nèi)心究竟有多么歡喜是很難用語言表達(dá)出來的。

「所以……謝謝你。和紫條院同學(xué)一起度過的文化祭有著、難以置信般的快樂」


「新浜君……」


? 聽著沒有絲毫隱藏的我的心聲、紫條院同學(xué)輕輕地把手放在了自己的胸上。
　

「……真是不可思議啊。被新浜君這樣說了后、我的內(nèi)心比剛才還要高興。今天真的……全是高興的事情啊」


「啊、全是讓人高興的事情」


? 這樣說著、我們同步般地竊笑了出來


??從周圍傳來的不間斷的喧囂此時(shí)也不容分說讓心情高揚(yáng)起來
? 我也注意到了祭典這樣特殊的日子的非日常讓我的內(nèi)心變得坦率了起來


??也就是說、我比自己想象中的還要高興。
　

? 可以聽到從遠(yuǎn)處的體育場(chǎng)傳來的不知是銅管樂隊(duì)還是的啥的演奏聲。

? 拿著宣傳廣告牌的學(xué)生們?yōu)檎泻糇约杭业恼故疚锒鴬^力的叫喊聲

? 單手拿著章魚燒或者可麗餅、無論是誰都在盡興地閑聊著。
?

沉浸在這樣的氣氛中――我們也仿佛發(fā)生了什么有趣事情般地相視而笑著、共有著名為『喜悅』的這份心情


「時(shí)間的流逝可真快啊……馬上就要到我的排班時(shí)間了」

在休息場(chǎng)所悠閑地品嘗完炒面的我們注意到了時(shí)鐘的指針比預(yù)先的前進(jìn)地更快的事實(shí)、開始向著自己的教室邁出腳步


「是的、我也是這樣的。雖然有點(diǎn)戀戀不舍但是宣傳的工作到這里就結(jié)束了吶」


　啊、是這樣啊……雖然大致已經(jīng)忘了但是我們能一起在校內(nèi)巡游說到底也只是憑借宣傳班級(jí)展出物這樣的借口而已。。


「那么、我也得去領(lǐng)取等下要用的服裝了――」


「發(fā)現(xiàn)了啊啊啊啊啊啊啊啊啊?。　⌒落壕谶@里啊啊啊??！」


??在對(duì)話的中途突然從走廊傳來了走投無路的聲音


「怎、怎么了！？　……筆橋同學(xué)??？」


「筆橋同學(xué)……？」


? 向著聲音傳來的方向回頭望去、發(fā)現(xiàn)站在那里的是班上的運(yùn)動(dòng)少女?筆橋。

不知為何滿眼淚水、一副被逼急了的樣子。


「班級(jí)……班級(jí)的展出物它……っ！」


（等、喂那個(gè)表情難道是……）


??看著筆橋的表情、我瞬間有了種不祥的預(yù)感。


? 要問為什么的話、就是那個(gè)表情和在前世的超級(jí)修羅場(chǎng)中面對(duì)新人全員逃走的現(xiàn)場(chǎng)的我的主任臉上浮現(xiàn)的表情一模一樣。


「班級(jí)的展示物大危機(jī)！　請(qǐng)你快來幫幫我啊啊啊啊啊?。　?br>

于是――聽著筆橋的那份哭聲、我明白了我在這個(gè)文化節(jié)的最后工作已經(jīng)拉開了序幕。

昨天晚上打dota2被隊(duì)友氣的睡不著然后迷迷糊糊做了個(gè)夢(mèng)，夢(mèng)到自己回到了初中，喜歡的前桌女生一反常態(tài)的不擺出禮貌的陌生人的態(tài)度，甜甜地看著我叫著我的名字？記憶里是這樣，后面感覺挺甜的樣子，但是在生物鐘的驅(qū)使下在7點(diǎn)15起來后就忘了，打了幾把游戲后覺得挺巧的就翻了這一話吧。能回到初中的話到底會(huì)是什么樣的吶？

以下為日文原文

第21話　浮かれていた理由は



　プラネタリウムを楽しんだ俺たちはちょうど晝時(shí)だったこともあり、校舎の中庭に設(shè)置されている休憩所でテイクアウトした焼きソバを堪能していた。



「んーっ！　この焼きソバ美味しいです！　カレースパイスが良い感じで！」



「ああ、確かに美味い……よく工夫してるな」



　　粉のスパイスミックスが絶妙な調(diào)合具合で、それがゴロゴロ入っているベーコンのガッツリした旨味と相性良くとても美味い。

　さっきのプラネタリウムもそうだが、こういう出し物に対する工夫を見ると高校生の熱意を感じてなんだか嬉しくなる。



「そう言えば焼きソバは絶対食べるって言ってたけど、紫條院さんの好物なのか？」



「ええ、私とお父様はこういうのが好きなんです。逆にお祖父様は大っ嫌いで、『春華にそんなジャンクなもの食べさせるな！』ってよくお父様に言っていました」



　お祖父様というのは……もしや紫條院家の長(zhǎng)たる人なのだろうか？

　なんか凄く厳格そうだ。



「でもお父様はお父様で『やかましい！　庶民の味を知らないジジイはフォアグラでも食って血管詰まらせてろ！』なんて言って喧嘩してましたけどね」



「うわあ、めっちゃ言い返してる」



　紫條院さんのお父さん……紫條院時(shí)宗氏か。

　庶民出身だけど自分の會(huì)社を急成長(zhǎng)させて名家である紫條院に婿入りした立身出世の人で、その名前は多くの人が知っている。



　養(yǎng)子に入るやいなや、當(dāng)時(shí)経済的に傾いていた紫條院家を建て直した逸話は有名らしく、よくスーパー社長(zhǎng)として取り上げられている。



　記事によっては『紫條院家は時(shí)代錯(cuò)誤な政略結(jié)婚で娘を売り、若き成功者を買った』と書いていることもあったが、紫條院さんによると夫婦仲はとても円満らしい。



「特にお祭りで食べる焼きソバは好きなんです！」



　名家のお嬢様は、庶民の味を堪能して笑顔を浮かべる。



「私が小さい頃はお父様がとにかく忙しくて家族で出かけることがなかなかできなかったんですけど……私がどうしても家族で縁日に行きたいと駄々をこねたら一度だけ無理矢理休みを作って連れて行ってくれたんです」



「へぇ……お父さん家族想いだな」



「ええ、今にしてみれば本當(dāng)に無理して連れて行ってくれたんだと思いますけど……そこで食べた焼きソバがとても美味しかったんです。けれど家で食べても同じような感動(dòng)はなくて……不思議がっていたらお父様に『祭りの楽しさの中で食べるからこそあの焼きソバは美味いんだ』って教えてもらいました」



　ああ、確かに確かに食べ物の味は気持ちによって変化するよな。



　俺も死に別れたはずの母さんの手料理を今世で初めて食べた時(shí)、世の中にこんなに美味しいものはないと思ったものだ。

　ちなみにメシを食いながらボロボロ泣いてしまったので、當(dāng)の母さんからはかなり困惑した目で見られてしまったが。



「そっか……そういう思い出があるから紫條院さんは特別にお祭りが好きなのか。出し物を回っている間ずっとハイテンションだったもんな」



「えっ？　ハイテンション……？」



　へ……？　なんだその反応は？

　今の會(huì)話の流れで、なんで首を傾げて何かを思い出すように黙り込むんだ？



「…………ああっ！　確かに冷靜に考えてみると、今日の私ってすごい浮かれてました！」



「気付いてなかったのかっ?。俊?br>


　ドッグランにやって來たハスキー犬のようにテンション全開だったのに??？



「でも、あれ……どうしてでしょう？　文化祭が楽しいのはもちろんですけど、今朝學(xué)校に來た時(shí)は雰囲気を好ましく感じている程度でした。けれどいつからか、心が弾けるように気分が高揚(yáng)していて……？」



　そして紫條院さんは「んー……？」としばし考えこみ――



「…………あ、わかりました！　私、新浜君を獨(dú)占できているのが嬉しいんです！」



「ぶふぉ……っ??？」



　無垢な少女は突如、とてつもない破壊力の言葉をぶっ込んできた。



「ああ、やっと自分のことを理解できました！　私、きっと寂しかったんです！　新浜君がクラスのことでかかりきりだったので！」



　自分の言葉に一切の照れを感じていない様子で、屈託なく紫條院さんは言う。



　ちょ、ちょっと待ってくれ！

　そんな澄み切ったピュアな調(diào)子で殺人的な臺(tái)詞を連発されたら……！



「新浜君がクラスのみんなに認(rèn)められていくのは、何故かとても気分が良かったのですけど……忙しすぎてどうしても勉強(qiáng)會(huì)もお話しする機(jī)會(huì)も減っていました。だから今日は新浜君と一緒に文化祭を回れて心が喜んでいるんだと思います！」



　輝く太陽のような笑顔で、紫條院さんは言い切った。



　そして俺はと言うと、まるで絨毯爆撃を喰らったかのようにマインドが粉々に粉砕されていた。オーバーキルすぎて呼吸すら上手くできない。



「……ふー……ふー……」



「あれ……どうしたんですか新浜君？　私何か変なことを言ったでしょうか？」



　言ったよっ！　言いまくったよっ！

　その臺(tái)詞に一切の羞恥を感じないなんて、天然にもほどがあるだろ?。?br>


（ああもう、やっぱり敵わないな……）



　プラネタリウムでは靜謐かつ優(yōu)しい言葉で俺を元?dú)荬扭堡皮欷郡人激盲郡椤㈤gをおかずに今度は天然ぽややんなスタイルで無自覚の核爆弾を投げてくる。

　もう一生勝てる気がしない……。



　けれど……面と向かってここまで言ってもらったのだ。

　頭はまだクラクラしているけど、俺も俺なりの言葉を返さないといけない。



「俺も――」



「え？」



「俺も心が喜んでいたよ」



　純真な目でこちらを見ている紫條院さんに、俺は心の內(nèi)を吐露する。



「正直に言うとさ、俺にとって文化祭はただ過ぎ去るだけのイベントだったんだ。やる気をもって何かを作り上げることも、全力で楽しむこともしてこなかった」



　自分にはそういう眩しい青春は無縁だと思い込んでいたから。



「けど俺が文化祭にガッツリ関わる機(jī)會(huì)を紫條院さんがくれたから、今までとは比べものにならないほど祭りの景色が輝いて見えた。そして、そんな中を紫條院さんと一緒に回れて……ずっとテンションが上がりっぱなしだった。浮かれていたのは俺もなんだ」



　だってそうだろう。

　文化祭デートなんていう夢(mèng)にも等しいひとときを、世界で一番好きな女の子とともに過ごせるのだ。俺の心がどれだけ歓喜していたか、とても言葉では語れない?！?br>


「だから……ありがとう。紫條院さんと一緒の文化祭は、とてつもなく楽しかった」



「新浜君……」



　隠すことなく語った俺の心の內(nèi)を聞き、紫條院さんはそっと自分の胸に手を當(dāng)てた。

　

「……不思議です。新浜君にそう言ってもらえると、さっきよりもさらに心が喜んでいます。今日は本當(dāng)に……嬉しいことばかりです」



「ああ、嬉しいことばかりだな」



　言って、俺たちはどちらともなくクスリと笑った。



　周囲から絶え間なく響く喧噪が、否応なく気分を高揚(yáng)させる。

　ハレの日の非日常が、俺の心を素直にしてくれているのに気付く。



　つまるところ、俺は自分の想像以上に浮かれていたのだ。

　

　遠(yuǎn)くにある體育館から、ブラスバンドか何かの演奏が聞こえてくる。

　プラカードを持った生徒が、出し物の呼び込みに聲を張り上げる。

　タコ焼きやクレープを片手に、誰もが笑顔でおしゃべりに興じている。



　その空気に身を浸すように――俺たちは何が面白いのかお互いに笑い合い、『嬉しい』という気持ちを共有しあった。





「時(shí)間が過ぎ去るのは早いな……もうすぐ俺のシフトの時(shí)間だ」



　休憩所でまったりと焼きソバを食べ終えた俺たちは、時(shí)計(jì)の針が思ったよりも進(jìn)んでいることに気付き、自分たちのクラスへと足を向けていた。



「はい、私もです。ちょっと名殘惜しいですけどこれで宣伝のお仕事は終わりですね」



　あ、そうか……半ば忘れていたけど俺たちが一緒に校內(nèi)を歩き回っていたのはあくまでクラスの出し物の宣伝という口実だったな。



「さて、それじゃ俺も衣裝を受け取って――」



「見つけたあああああああああ！　新浜君いたあああああ！」



　會(huì)話の最中、突如切羽詰まった聲が廊下に響き渡った。



「な、なんだ??？　……筆橋さん?。俊?br>


「筆橋さん……？」



　聲のした方へ振り返ると、そこにはクラスメイトのスポーツ少女?筆橋がいた。

　何故か涙目になっており、切羽詰まった様子だった。



「クラスが……クラスの出し物が……っ！」



（ちょ、おいその表情はまさか……）



　筆橋の顔を見て、俺はすぐに嫌な予感がした。



　何故ならその表情は、前世でド修羅場(chǎng)の最中に新人が全員脫走した現(xiàn)場(chǎng)で主任が浮かべていたものにそっくりだったからだ。



「クラスの出し物がピンチなの！　お願(yuàn)いだから助けてええええええ！」



　そして――その筆橋の涙聲を聞き、俺はこの文化祭における最後の仕事が開始されたことを理解した。